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身近なものをアップサイクルして環境問題に役立てたい!学生有志団体『Econista』の次期代表【のいのい・19歳】

身近なものをアップサイクルして環境問題に役立てたい!学生有志団体『Econista』の次期代表【のいのい・19歳】

「気になる10代名鑑」の618人目は、のいのいさん(19)。『Econista』という団体で、コロナ渦に使用されていたアクリルパーテンションの廃材を使って、アクセサリーをつくるアップサイクルをおこなう活動をしています。アクセサリーの販売や児童たちへの講義を通して、環境問題の啓発活動にも注力するのいのいさんに、印象的だった出来事や、将来の展望についてお聞きしました。

のいのいを知る5つの質問

Q1. いま、力を入れている活動について教えてください

『コロナ終息後に廃棄されてしまうアクリルパーテーションを救いたい』という学生の想いから生まれたアップサイクルプロジェクト『Econista』で、アクセサリーの販売や、子どもたちに向けて講義をすることを通して、環境問題の啓発活動を行っています。

アクセサリーをデザインしたり、かわいくペイントするのは試行錯誤の連続ですが、手に取ってくれたお客さんと会話の機会が生まれて、環境問題や団体の取り組みについて紹介できるので、お客さんが興味を持ってくれそうなものをつくれるように、メンバーのみんなと頑張っています」

Q2. 活動のきっかけについて教えてください

高校生のときに、海岸清掃のボランティアに参加して、環境問題に興味をもったことがきっかけです。

特に、プラスチックに苦しめられている海洋生物たちがたくさんいることを知ってからは、プラスチックごみ問題について、とても危機感をもったんです。大学でも環境問題について取り組みたいと考えていたときに、大学の先生から『Econista』を教えてもらったんです。大学生の団体ということで、学園祭の出店や学童講義に呼んでいたける機会も多いので、環境問題の深刻さを広めるには、とてもいいチャンスだと思いました」

Q3. 活動のなかで印象的だった出来事を教えてください

「『Econista』で、協力してくださる企業から提供していただいた、廃棄予定だった染色やネイルの素材、箔の切れ端を使い、アクセサリーをつくるワークショップを開催したことがあったんです。まだ使えそうなものもけっこう多くて、身近にもったいないものって、こんなにあふれているんだな……と感じました。

また、ワークショップを開催する中で、“アップサイクル”という言葉が、どれほど知名度があるか確かめるためのアンケートをおこなったのですが、参加してくださった人のうち、8割の人は知らなかったと答えていて。さらに活動に力を入れて、啓発活動に取り組んでいこうと、気持ちを引き締める体験になりました」

Q4. これまでに大変だったことは?

わたしは人見知りなので、アクセサリーの販売のとき、お客さんに取り組みや商品をうまく説明できないこともあって、少し苦労しました。最近、接客のアルバイトを始めた影響で、笑顔に挨拶をしたり、質問されたときに焦らず丁寧に答えたり、少しづつ余裕ができて、改善しています。

また『Econista』は、大学の同じ学科に在籍している学生を中心とした6人ほどのメンバーで運営しているのですが、人手が足りず、活動がけっこう大変で……。新しいメンバー募集しているので、新入生たちに、どんな活動をしているのかを知ってもらうために、この記事を読んでもらうかもしれません(笑)」

Q5. 将来の展望について教えてください

「これからも、持続可能な社会をつくるために、微力ではあるけど、貢献し続けたいです。『Econista』でも、アップサイクルでつくられるクセサリーがもっと多くの人が手にとってもらえるように、『アクリル板を再利用してつくったもの』ということを、紹介されないと気づかないようなレベルをめざしていきたいです。

また、『Econista』の次期代表になることが決まっているので、あたらしい活動にも挑戦したいです。いまのところ、アクリル板以外のアップサイクルと、大学内でのもったいないごみを減らす活動に取り組みたいと考えているので、身近にあふれている廃棄されてしまうものに、環境問題に役立つような形で生まれ変わらせられるものがないか、探っていきたいと考えています。

活動や環境問題について発信を続けて、影響力をつけて、いつか『Econista』や自分を通して、アップサイクルに興味を持つ人が現れたらうれしいです」

のいのいのプロフィール

年齢:19歳
出身地:神奈川県
所属:学生有志団体Econista
趣味:音楽を聴くこと
特技:お茶のお点前、ピアノ
大切にしている言葉:楽しんだもの勝ち

のいのいのSNS

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Photo:Eri Miura
Text:Kanon Yoshizumi

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Kanon Yoshizumi

ライター

2004年生まれ、東京都出身。上智大学文学部在学中。麵処巡りと都内の美術館、有名建築の見学が最近の趣味。Steenzでは、2023年6月より「気になる10代名鑑」のインタビュー記事の制作に関わる。

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