「気になる10代名鑑」の623人目は、riraさん（18）。高校時代に、大学が主催する物事の捉え方や考え方を学ぶプログラムや、地域活性活動など、さまざまなプロジェクトに参加してきました。この4月からは大学で社会問題を学びつつ、さらに幅広い活動にチャレンジしたいと意気込むriraさんに、活動のきっかけや将来の展望についてお聞きしました。
riraを知る5つの質問
Q1. いま、力を入れていることについて教えてください
「『受験が終わったらやりたいことリスト』をつくっていたのですが、いまはそれをたくさん実行しています。それと同時に、高校卒業を機に参加していた課外活動をリセットすることもあって、大学でやりたいことの準備をしています。『TEDx』イベントの運営や、自分も参加していた、大学が主催するプロジェクトのスタッフ、それから海外留学……。やってみたいことがいくつもあるんです！
やりたいと思ったことには、何にでも飛び込んでみる主義なんです。高校生のときも、参加したプロジェクトの会議に毎日のようにzoom参加したり、コロナ禍で学生食堂がなくなって困ったときに、近隣の飲食店やキッチンカーに来てもらうことで、地域活性化につなげるプロジェクトに参加したりしていました」
Q2. これまでで印象的だった経験を教えてください
「たくさんあるけど、アメリカとカナダに行った経験はすごく印象的でした。日常の中で、ニュースやメディアから受け取れる情報はごく一部なんだということがわかりました。あと、実際に人種差別的な扱いをされることもあって。自分自身で経験することで、差別の悲しさや苦しさなど、感情的な側面を理解できるようになりました。
それに海外に行くことは、いま住んでいる日本を外から見つめることにつながると思っていて。日本人として当たり前だと思っていたことは、世界レベルで見ると、実は誇れるものだったり、逆に改善するべきところがあったり。そんなことを目の当たりにしました。
短期留学でもたくさんの発見があったので、大学ではさらに長期の留学をして、もっとたくさんの学びを得たいです」
Q3. 自分の考え方に影響を与えた経験を教えてください
「引っ越しを繰り返したことで、新しい場所や、人に適応しようとして、柔軟性が身に着いたと思います。
いろいろなプロジェクトに参加していると、当然、いろいろな考えの人と関わることが多くて。人間関係やチームがうまく進まないときも、柔軟性をもって対応することを意識しているので、途中で投げ出すことがほとんどないし、継続力の大きな助けになっています」
Q4. 影響を受けた言葉について教えてください
「“データや数字は、相手を特定する材料にはならない”という言葉です。これは、参加していた大学主催のプログラムで、チームとしてジェンダー問題に取り組んでいるときに、メンバーが言っていた言葉です。100人中99人に当てはまることでも、目の前にいる人は少数派で、当てはまらないひとりかもしれない。そのことをいつも意識するべきだと思いました。
もちろんデータが役立つ機会もたくさんありますが、数字を武器にして人に押し付けるのは違う、という意識をもてるようになったのは、この言葉のおかげです」
Q5. 将来の展望について教えてください
「とにかく、やりたいことや興味をもったことには、挑戦し続けたいです。10代のうちに社会に変化をもたらせる範囲は狭いかもしれないけど、やる気のあるメンバーと行動を起こしたい。
これまでプロジェクトに参加するときは、責任が重い役割を担当することは少なかったのですが、これからはリーダーとしてみんなを引っ張る役目にも挑戦してみたいなと思っています。いろいろな活動や大学での学びを活かして、さまざまな分野に広く浅く知識がある状態から、専攻分野を決めていきたいです。
年齢を重ねて価値観が固まってしまう前に、同性愛に関する法整備や女性雇用問題といった、世代によって大きく意見が分かれるようなトピックに関して、たくさん考えて、自分の意見をもてるようになりたいです」
riraのプロフィール
年齢：18歳
出身地：大阪府
趣味：音楽鑑賞、ネットサーフィン、読書、料理、裁縫
特技：長く眠ること
Photo：Eri Miura
Text：Kanon Yoshizumi
