
「気になる10代名鑑」の613人目は、竹松咲音さん(18)。さまざまなモチーフをデザインに落とし込んだ、独創的な服やデザイン画の作品づくりをしています。自分の世界観や想いを落とし込んだ作品づくりを大切にしていると語る竹松さんに、作品をつくるときに大切にしていることや将来の展望について詳しく聞いてみました。
竹松咲音の活動を知る5つの質問
Q1. いま、力を入れて取り組んでいることは何ですか?
「文化服装学院に通っていて、自分の世界観や価値観、思想などを込めた服づくりをしています。衣装デザイナーになるのが夢で、いまは自分の伝えたいものや作品を広めるために、SNSで作品を載せるアカウントをつくったり、学校での作品づくりに力を入れたりしています。
高校から服飾の専修学校に通っていたので、服づくりの基本はある程度勉強をしていたのですが、パターンの引き方や縫い方は高校で習ったものとは少し違うので、初心に戻った気持ちで、毎日制作に向き合っています。
あと、デザイン画を描くことが好きなので、描いた絵をコンテストに応募したりしています」
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Q2. 活動を始めたきっかけは?
「小さいときから絵を描くのが大好きでした。服を描くのも好きで、もし自分のブランドがあったら……と妄想をして、デザイン画を描いていたんです。そのころに読んでいた『夢みるチェリーズ』という漫画や、『カンナさーん!』というドラマの影響もあって、ファッションデザイナーになりたいという気持ちが強くなりました。
衣装デザイナーになりたいという夢は、中学生のときに出会った、Mrs.GREEN APPLEの影響が大きいです。はじめてライブ映像を見たとき、キラキラした衣装にすごく感動したのを覚えています。自分もあんなふうに、ステージに立つ人たちを衣装デザイナーとして支えたい、そしていつかMrs.GREEN APPLEさんに自分がつくった衣装を着てもらいたいと思いました。いまはそれをひとつの目標にしていて、少しでもたくさんの人に自分の作品を知ってもらえるように頑張っています」
Q3. 大切にしていることはありますか?
「言葉で伝えるよりも、形にして伝えるほうが得意なので、自分の中のどこにもぶつけられない気持ちや考えを、作品づくりの軸にしています。特に高校生のときは、感情をデザイン画で消化することが多かったので、昔の作品を見るとやっぱり暗いなって思うこともあります。でもやっぱり自分の想いを込めた作品がしっくりくるし、いろんな人に見てもらうことで気持ちを消化しているので、自分にとって大切なことなんだなと思います。
あと、装飾的なインパクトのあるデザインをつくるうえでは、バランス感覚を大切にしています。いつもつくりたいものをリサーチしていて、既存のものよりも、そのときの感情や目に見えないものをコンセプトにすることが多いので、どうやってデザインに結びつけるか試行錯誤しています」
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Q4. 印象的だった出来事はありますか?
「高校生3年生のとき、『PIGGY’S SPECIAL』というショーに出すために、豚革を使って服をつくったことが印象に残っています。頑張ってつくった作品が装苑に載ったのを見つけたときは、とても嬉しかったです。
あとは、文化に入ってから人脈も増えて、服づくりが本格的になってきたころに、友だちから『BEATNIXS NAGOYA』の衣装づくりのお誘いをもらって、1着つくらせてもらったことも大きな出来事でした。相手のデザインを汲み取る力が足りていないことに気付けたし、そこからまた人のつながりが増えていったので、すごく楽しかったし、とても刺激的でしたね」
Q5. 将来の展望を教えてください
「まずは学校内で認めてもらえるように、来年度からはいろんなコンテストに挑戦していきたいです。
そしていちばんの目標は、衣装デザイナーとして独立することと、この道を志すきっかけとなったMrs.GREEN APPLEの衣装を担当することです。また、昔の自分と同じように、ファッションが気になっている子にエネルギーを届けられるようなデザイナーになりたいです」
竹松咲音のプロフィール
年齢:18歳
出身地:埼玉県
所属:文化服装学院 ファッション高度専門士科1年
趣味:寝ること、絵を描くこと
特技:24時間寝られること
大切にしている言葉:なるようになる
竹松咲音のSNS
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Photo:Eri Miura
Text:Mao Kawasaki