「気になる10代名鑑」の559人目は、わかやまちはなさん（19）。多摩美術大学でテキスタイルデザインを専攻し、自身の好きな世界観を再現すべく、作品制作を行なっています。それぞれの「かわいい」を貫ける社会になってほしいと語るちはなさんに、創作活動へのこだわりや今後の展望について聞いてみました。
わかやまちはなを知る5つの質問
Q1. いま、力を入れて取り組んでいることを教えてください。
「多摩美術大学の生産デザイン学科で、テキスタイルデザインを専攻しています。大学の課題をこなしながら、自主制作の活動をしています。大学では、主に染色技法や織物について学んでいて、布のパターンデザインを考えたり、実際に布を染めたり、糸から染めて布を織ったりしています。
自主制作では、よく編み物をしています。先日行なわれた学園祭では、編んだクロッシェハットをフリーマーケットで出品しました。思っていたよりも好評だったので、これからはネットでも販売できるようにしたいと思って、準備しているところです」
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Q2. どんなことをテーマにして、創作活動をおこなっていますか？
「『癒しのピンクと少女の憧れ』がテーマ。このテーマを自分の中で言語化できたのは高校3年生のときでしたが、物心ついたときからずっと、お姫様やお人形さんが着ているような、フリフリのお洋服やピンク色が好きで。これまで何をつくるにしても、一貫してこのテーマでつくってきたように思います。
また『シャララン』という音がしそうな、お姫さまのドレスのような、上品で清潔感のあるかわいさをめざしています。そのために、縁に細い糸でレースを編んだり、ビーズをたくさんつけたりもします。細かい作業が多いですが、最後まで手を抜かないように心がけています」
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Q3. 活動を始めたきっかけは？
「もともとは絵を描くことが好きで、小さいときは、フリルのお洋服を着た女の子をずっと描いていました。
それと、母と祖母の影響で手芸をよくしていたので、ただ絵に描くだけじゃなくて、現実の世界で自分の好きな世界を再現できるようになりたいと思うようになって。そこから、主に“編む”という手法で、創作活動を始めました」
Q4. 影響を受けた人や作品などがあれば、教えてください。
「特に影響を受けた人は、ファッションデザイナーの見るな｜millnaさんと八田拳さんです。おふたりとも、作品の雰囲気がとても素敵で、SNSでの発信にも惹きつけられます。作り手でありながら、発信も工夫されていて、参考にしています。
作品だと、プリキュアシリーズからの影響を多く受けていると思います。衣装はもちろんですが、変身するときのキラキラしたシーンは、わたしの創作のインスピレーションのひとつです。また、バレエの舞台やアイドルのライブ映像などを観ることが好きで、動画を毎日のように観ています」
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Q5. 将来の夢は？
「いま考えている大きな目標は、ファッションブランドをつくることと、ファッションショーを開くこと。だけど、ファッションの分野にとらわれずに、いままでにチャレンジしたことのある絵画やイラスト、これからチャレンジするかもしれない新しいものなど、いろいろなかたちで創作活動を続けていきたいと思っています。
そして、それぞれが思う『カワイイ』を貫ける社会になるといいなと思います。わたしの作風は好き嫌いがはっきり別れやすくて、マイナスな言葉を投げかけられることも……。仕方ないことだとは思うけど、やっぱり落ち込んでしまいます。
だから、この人もかわいいし、あの人もかわいい。そして、自分自身もかわいいといったように、それぞれのスタイルを尊重できるくらい、いろいろな『かわいらしさ』が街に存在している社会になったらいいなと思っています」
わかやまちはなのプロフィール
年齢：19歳
所属：多摩美術大学 生産デザイン学科 テキスタイルデザイン専攻
出身地：東京都
趣味：動画鑑賞、音楽を聴くこと、読書
大切にしている言葉：本当の自由はやるべきことをやった上で得られるもの
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Photo：Eri Miura
Text：Ayuka Moriya
