Teenage Realities

タトゥー入れたい?偏見はある?10代のタトゥーに対する意識を徹底調査【10代リアルVOICE】

タトゥー入れたい?偏見はある?10代のタトゥーに対する意識を徹底調査【10代リアルVOICE】

タイムリーな話題から、カルチャー、さらには社会問題まで、さまざまなテーマについて、リアルな10代の声を聞くシリーズ「10代リアルVOICE」。

今回のテーマは「タトゥー」について。最近ではデザインも多様化し、日本でもタトゥーを入れている人を以前より見かけるようになりました。一方で、まだまだ抵抗感をもつ人や偏見をもつ人も根強く、いまを生きる10代がどう捉えているのかは気になるところ。そこで、4人のティーンに聞いてみました。

1. 渡邉謙二郎さん「好きなことを自由にできる環境になってほしい」

16歳。モデル・俳優をめざして地元・大阪から上京。現在はフリーで活動中。

「タトゥー、肯定派です。誰でも、自分の好きなことをしたらいいと思うから。たしかに、いまの日本だと、怖い印象をもたれていたり、あまり受け入れられてはいないように感じたりすることが多いですが、タトゥーを入れているからといって、全員が悪い人ではないと思います。僕のまわりの人でタトゥーを入れている人はたくさんいますが、みんないい人だし、とても穏やかです。結局、何をするにしても、最後は自分の意思なので、自分がしたいと思うことをして生きていければいいと思います」

原点は幼少期から観てきたアクション映画。モデル・俳優で活躍する日を夢見て【渡邉謙二郎・16歳】
原点は幼少期から観てきたアクション映画。モデル・俳優で活躍する日を夢見て【渡邉謙二郎・16歳】
「気になる10代名鑑」の448人目は、渡邉謙二郎さん(16)。モデル・俳優として活躍することをめざして地元・大阪から上京し、現在はフリーで活動しています。「好きなことや夢のためならとことんこだわって取り組める」と話す行動 […]
https://steenz.jp/14218/

2. 高瀬寧音さん「彫らないタイプのタトゥーなどの存在がもっと知られたら、偏見がなくなっていくと思う」

19歳。専門学校で映像業界の仕事について学ぶ傍ら、個人としても「生きるコラージュアート」をテーマに創作活動に取り組む。

「僕はタトゥーについて、肯定派です。学校での髪型の制限と同じように、タトゥーを彫ったからといって、中身が変わることがないと思うから。僕もどこかにアクセントとしてタトゥーを入れてみたい気持ちはあります。ですが、いまの日本では『タトゥー=反社会勢力』のようなイメージが未だにあるように感じていて……。たしかに威圧感があるのはわかりますが、時代は変わっているし、最近ではヘアカラーのように、直接肌に彫らないタイプのタトゥーもあるし。そういうものがもっと知られたら、偏見も薄まっていくのかなと思っています」

映像と音楽を軸に「生きるコラージュアート」を体現するデジタルクリエイター【高瀬寧音・19歳】
映像と音楽を軸に「生きるコラージュアート」を体現するデジタルクリエイター【高瀬寧音・19歳】
「気になる10代名鑑」の368人目は、高瀬寧音ねおんさん(19)。専門学校でテレビ番組の制作や映像編集など、映像業界の仕事について学ぶ傍ら、個人としても創作活動に取り組んでいます。創作活動のテーマとして「生きるコラージュ […]
https://steenz.jp/10776/

3. 讃良さん「興味はあるけど、入れた後のことを考えると踏み切るのは難しいです」

17歳。同世代や海外に向けて、日本の伝統文化の魅力を伝える活動に取り組んでいる。

「タトゥーに興味はあります。でも、いまの日本では理解されづらいし、歳をとって皮膚が伸びたときに汚くなりそう、入れるときに痛そう、温泉に行けなくなる……といった理由から、実際に入れてみるところまで踏み切れません。昔は暴力団とかヤクザのイメージがあったけど、いまはそんなこともないと思うし、外国の方はたくさん入れているのだから、だんだん日本でも市民権を得ていくのではないでしょうか」

廃れてしまうかもしれない日本文化をカジュアルにアップデート!世界に広めるべく活動中【讃良・17歳】
廃れてしまうかもしれない日本文化をカジュアルにアップデート!世界に広めるべく活動中【讃良・17歳】
「気になる10代名鑑」の287人目は、讃良さららさん(17)。日本文化の魅力を発信する活動に取り組み、マサチューセッツ工科大学(MIT)の学生に向けたイベントを開催した経験も。着物で取材に臨んでくれた讃良さんに、活動する […]
https://steenz.jp/10170/

4. 中村覚さん「まだ身近な実感はないけど、タトゥーを入れた観光客の方などに触れる機会は増えつつある気がする」

19歳。本のあらすじを動画で紹介するアプリ「scrap」の制作をはじめ、さまざまな文芸活動を行う。

「肯定派というか、否定派というか..….といった感じです。僕のまわりに、まだタトゥーを入れている人はいないと思うけど、気づいていないだけか、入れていてもまわりに言っていないかのいずれかだと思います。でもこの間、花火大会に行ったとき、海外の観光客の方々がタトゥーを入れていたり、タトゥーシールを貼っていると話していたりする声を聞くようになったので、少しずつ広まりつつあるのかなとは感じています。

コロナが落ち着いてきて、また日本にも多様なバックグラウンドを持つ人々が集まるようになっているので、異なる価値観や美意識が交わり、お互いを尊重する文化が芽生えていけばいいなと思います」

ひとりひとりの琴線に触れる本を紹介したい。本のあらすじを動画で紹介するアプリクリエイター【中村覚・19歳】
ひとりひとりの琴線に触れる本を紹介したい。本のあらすじを動画で紹介するアプリクリエイター【中村覚・19歳】
「気になる10代名鑑」の402人目は、中村覚さとるさん(19)。本のあらすじを動画で紹介するアプリ「scrap」の制作をはじめ、観光地紹介アプリ「minor」の制作や、自身で映画の脚本や文芸活動をすることも予定しています […]
https://steenz.jp/10944/

10代からは、タトゥーについて寛容な意見が多く寄せられました。価値観の変化を感じつつ、タトゥーを入れることで、MRI検査や献血・輸血に影響があるのも事実。また、シールやペイントであっても、タトゥーを全面的に禁止している施設は多く、未だタトゥーに対する偏見や嫌悪感を抱く人が多い日本では、ファッションの一部として完全に受け入れられる日は、もう少し先なのかもしれませんね。

Photo:Eri Miura
Text:Ayuka Moriya

SNS Share

Twitter

Facebook

LINE

Ayuka Moriya

エディター

1999年生まれ、秋田県出身。東京外国語大学 国際社会学部在学時よりライター・エディターとして主にインタビュー記事の執筆、ディレクションに携わる。Steenzでは、2021年ローンチ当初より「気になる10代名鑑」のコンテンツ制作を担当。

View More