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『Dr.スランプ』を読んだのが原体験。マンガとアートを行き来するクリエイター【小百合・18歳】

『Dr.スランプ』を読んだのが原体験。マンガとアートを行き来するクリエイター【小百合・18歳】

「気になる10代名鑑」の468人目は、小百合さん(18)。多摩美術大学で油絵を学びつつ、人をテーマにした、さまざまなジャンルの作品を創作しています。触れると温度を感じそう​​な温かみのある作品づくりを大切にしている小百合さんに、創作を始めたきっかけや今後の展望についてうかがってみました。

小百合を知る5つの質問

Q1. どんな活動をしていますか?

多摩美術大学に通っていて、油絵を学んでいます。創作活動としては、人を主軸にした作品を、ジャンル問わずにつくっています。​

大学に入ってから、SNSで作品を公開し始めたんです。始めてから、友人から反応をもらえたり、ありがたいことに、海外の方から購入したいとコンタクトが来たりと、世界が広がってとても嬉しいです! SNSを通して交友関係を広げることの大切さにも気付いたので、批判を恐れず、積極的に発信することを心がけています」


Q2. どんなことをテーマに創作をしていますか?

「人を主軸に描いています。人のカタチをモチーフにすることはもちろん、言葉や記憶に着目して、表現することもあります。ときには重めの内容を扱うので、ついつい考えすぎちゃって、手が止まってしまうことも。そういうときは気持ちを切り替えて、楽しい面白いを見つけながら制作するようにしています。

人をテーマに描き始めたことにきっかけはなくて、自然とそうなっていったという感じ。絵を描きはじめたころから、自然と人をキャラクターとして登場させていました。普段から人間観察が好きなので、人間そのものが好きなのが理由なのかもしれません​​」

 

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Q3. 創作活動を始めたきっかけは?

小学校のころ、父が読んでいた『Dr.スランプ』を読んだとき、そのおもしろさに感動して……。将来、絶対にマンガ家になる!と心に決めたんです。だから小さいころは、マンガ家になるために絵を描いてばかりいました。とはいえ、好奇心旺盛な性格なのもあって、マンガ家だけをめざして一心不乱に努力していたわけじゃなくて、興味を持ったことにはどんどん挑戦して……。そのうちに、何になりたいのかわからなくなってしまったんです。

転機になったのは大学受験。最初は、国際系の大学を志望していたのですが、そのときに、ずっと好きだった絵やマンガのことを思い出して、本当にやりたいのはこれだと気付いて、美大に行くことを決めました。『あのとき、思い切って選択してくれてありがとう!』って、過去の自分に言いたいです(笑)​​」

Q4. 創作をする中で悩みはありますか?

「​​自分の作品に愛着が強すぎて、客観視できないのが悩み。人の心を動かすための作品が、ひとりよがりの世界になりすぎていないか、不安になります。自分の視点だけにとらわれず、ときにはまわりに意見を求めて、克服していきたいと思っています。

あと、ついつい考えすぎちゃうクセも……。作品をつくることに自問自答してしまって、結局何も描けないことがあるんです。すぐに変えるのは難しいけど、いまの時期は逃げずに、作品にじっくり向き合っていきたいです​​」

Q5. 今後の展望は?

「人の心が温かくなる作品や、人と人をつなげるような作品をつくり続けていたいです。

マンガ家をめざして大学に入ったのですが、学んでいくうちに、マンガ家ではなく、ひとつの作品を描くアーティストに惹かれるようになりました。とはいえ、マンガ家になることを完全に辞めたわけではなくて。将来は、マンガ家とアーティストを行き来するような存在になりたいと考えています」

小百合のプロフィール

年齢:18歳
出身地:東京都
所属:多摩美術大学絵画学科油画専攻
趣味:雲の観察
特技:家族を笑わせること
大切にしている言葉:とりあえずやってみる

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Photo:Eri Miura
Text:Mai Sugawara

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Mai Sugawara

ライター

2002年生まれ、東京都出身。青山学院大学 総合文化政策学部 在学中。Steenzには2022年6月より参加。学生ライターとして「気になる10代名鑑」のインタビュー記事執筆を担当している。

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