「気になる10代名鑑」の445人目は、永田大耀さん（19）。武蔵野美術大学でデザインについて学びつつ、絵や写真など、幅広いジャンルのクリエイティブをSNSで公開しています。何をつくるときでも「自分がいかに心地よいか」を意識して創作していると語る永田さんに、創作を始めたきっかけや、今後の展望についてうかがってみました。
永田大耀を知る5つの質問
Q1. プロフィールを教えてください。
「武蔵野美術大学の工芸工業デザイン学科で、工芸やインテリアデザイン、インダストリアルデザインなどを学んでいます。また個人的な創作としては、絵や写真など、ひとつのジャンルに縛られない作品をつくって、作品をSNS に公開しています。
いまはまだ、何かひとつのジャンルに絞って制作するよりも、いろいろなアプローチを試すことで、制作とは何かを考えている段階なんです。さまざまなジャンルに挑戦することで、自分なりの表現を模索しています」
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Q2. 創作におけるテーマはありますか？
「作品をつくるときは、自分がいかに心地良いかをテーマにしています。
無理をして取り繕ったデザインより、自分の中で感じた『かっこいいな』『美しいな』という、感覚的な印象を大切して作品をつくっています。そのために、常にアンテナを張って、いい作品を生み出せるように試行錯誤しています。特に、プロダクトデザインを考えるときにこのテーマに気をつけているんです。個人的に良いデザインは生活に取り入れたくなるデザインだと思っているので、完成して自分が使ってみたときに不自由ない心地良いデザインになることを心がけています」
Q3. 創作活動を始めたきっかけは？
「創作することが好きなのは、デザインを教える仕事をしている父の影響が大きいです。仕事柄、絵に関する本や画材がたくさん家にあって、絵を描くことも身近な家庭でした。そんな環境で育ったので、自然と何かを生み出すことが好きになっていたんです。
でも、美大に進むことを決めたのは受験期に入ってからです。一般大学への進学を迷っている時期に美大の予備校を見学に行って、創作したいという気持ちを再認識しました。デザイン学科に進んだのは、小学生のとき、友だちから依頼を受けて絵を描くことが好きだったことを思い出したから。ちょっとしたイラストでも、誰かのために絵を描いて、喜ぶ顔を見るのがいまも昔も好きなんです。デザインは人のためにあると思うので、この思いをうまく表現できると思って進学を決めました」
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Q4. ご自身のクリエイティブに影響を与えた人を教えてください。
「精神面で影響を受けたのは、予備校時代に出会った講師の先生です。その先生にいただいた『どんなことにも言い訳をしない』という言葉に、いつも支えられています。この言葉を常に頭の片隅に置くことで、大学という予備校と比べて少し緩い制作環境でも、自分を律して、まわりに流されない軸を手に入れられたと思います。
作品面で影響を受けているのは、日本画家の田淵俊夫さんです。デザインの本を読んでいるときに偶然知ったのですが、作品の空気感が自分の心に迫ってきたんです。絵だけど絵じゃないみたいな、こんな絵ってあるんだという不思議な感覚になりました。田淵さんを知ってから、ひとつの作品で人に訴えかけるものを自分も作りたいと思うようになりました」
Q5. 今後の展望はありますか？
「今後の展望としては、陶磁の分野に挑戦してみたいと思っています。受験のとき、粘土で作品をつくっていたのですが、やればやるほど奥が深くて。これからは、陶磁の制作を通して、創作の糧となる経験を積んでいきたいです。
将来の夢はまだ具体的には決まっていませんが、こだわりのある作品をつくり上げ、それを見た人を感動させたり、圧倒させたりできるアーティストでありたいです」
永田大耀のプロフィール
年齢：19歳
出身地：東京都日野市
所属：武蔵野美術大学工芸工業デザイン学科
趣味：野球観戦、古着屋めぐり、レコード屋めぐり、街歩き、カメラ、銭湯めぐり
大切にしている言葉：やり切る、なんとかなる
永田大耀のSNS
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Photo：Eri Miura
Text：Mai Sugawara
