Fasion&Culture

不安いっぱいの新生活…「映画の名言」があなたを元気づけてくれるはず!【映画アクティビストDIZのSCREEN BITE#9】

不安いっぱいの新生活…「映画の名言」があなたを元気づけてくれるはず!【映画アクティビストDIZのSCREEN BITE#9】

10代のうちにたくさん映画を見て、インプットしておいたほうがいいよ」なんてよく言われるけど、過去作から新作まで、たくさんある作品の中から、どれを選べばいいかわからない……という10代に向けてスタートしたこのシリーズ。

21.2万人のTwitterフォロワーを持ち、「人生を豊かにする映画」を発信している映画アクティビストのDIZさんに、配信で見られる作品について、ひとかじり語ってもらいます。

今回は、新生活のシーズンということで、慣れない環境で奮闘するひとたちに捧げたい映画たちを、名言とともにご紹介します。つらいときに寄り添ってくれるのは、家族や友達だけじゃありません。映画という存在も、きっと大変な日々を明るく照らしてくれることでしょう。

新生活、心に留めておきたい「映画の名言」5選

環境がガラッと変わったり、人間関係に変化が起こったりと、この季節は、メンタルが不安定になりがちですよね。そんなときに観てほしい、心に留めておきたい素敵な名言が登場する作品をご紹介します。わたし自身もつらいとき、何度も観返している作品です。挫折したり、大切なものを失っても、そこから学んで進み続ける映画の主人公から、新生活を乗り切るためのヒントをもらってみては?

2ハート

「視野を広くすれば、困難は降りかかるのではなく、自分のために起きていると気づく」

別々の場所で、ロマンチックな恋に落ちるふたりの男性の人生を交互に描く、実話に基づくヒューマンドラマです。思いもよらぬ展開で結びつくふたりの運命に、思わず涙が止まらなくなること間違いなし!

生きていれば、つらいことや悲しい出来事は、誰にでも起こりますよね。立ち直れないほど傷ついたときに思い出したいのが、主人公・クリスの名言。よく「神さまは超えられない試練は与えない」というけれど、困難や試練はその瞬間は“最悪な出来事”でも、ずっと先の未来から見れば、自分のために起きた“素晴らしい出来事”なのかもしれません。人生に起こる出来事への視野が広がり、どんなことが起きても乗り越えていける視点をくれる映画です。

▶︎Netflix

サムサッカー 17歳、フツーに心配な僕のミライ

©︎2005 Scared Little Animals, LLC. All Rights Reserved.
提供:ソニー・ピクチャーズ エンタテインメント

「君はどこも悪くない。考えすぎるからさ。直そうと解決策を探してジタバタする、なぜ直そうとする?」

“誰もが認める人間”になるためにと、自分らしさを封印して、社会や周囲に馴染もうとするのは、心が苦しいもの。そんなときに観てほしい、青春映画の傑作です。

17歳になっても、親指を吸うクセが直らない高校生・ジャスティン。クセを治すために、催眠術や薬など、ありとあらゆる方法を試す中で出会う、歯医者を演じるキアヌ・リーブスのセリフが、苦しむ心を癒してくれます。「無理はやめたんだ。自分を丸ごと受け入れた」「大切なのは答えなしに生きることだ」と語る先生の言葉で、ジャスティンは変わってい来ます。

マイク・ミルズ監督の映画は、社会からこぼれ落ちそうな人に優しく手を差し伸べてくれるものばかり。誰も理解してくれない、どこにも居場所がないと感じたとき、ぜひ他の作品も観てみてください!

▶︎Amazonプライムビデオ

最高に素晴らしいこと

Netflix映画 『最高に素晴らしいこと』独占配信中

「迷うのは悪くない、帰り道さえあれば」

心に深い傷を負った者同士が出会い、少しずつ笑顔を取り戻していく……。そんな心の病への向き合い方を描く、この世界を生きるにはあまりにも繊細すぎひとに贈る、美しいラブストーリー

親友のように大切だった姉を亡くした悲しみにより、橋から飛び降りてしまおう……と思っている主人公・バイオレット。そんなとき、学校で“変わり者”と呼ばれる青年・セオドアから声をかけられ、次第に心を癒し合う関係になっていくふたり。実は、助けてくれた明るくて優しいセオドアもまた、心の病を抱えていたのです。彼から学び、世界の美しさを見出していく中で大切なことに気づくバイオレットの最後のスピーチは、生きづらいこの世界を生きる糧となる言葉。どんなに深い暗闇の中にも、必ず光はある。そして、あなたも生きているだけで誰かの光になれる。そんな、生きづらさを包み込んでくれる優しさにあふれた作品です。

▶︎Netflix

きっと、うまくいく

『きっと、うまくいく』 Blu-ray & DVD好評発売中
販売元:株式会社ハピネット・メディアマーケティング
© Vinod Chopra Films Pvt Ltd 2009,All rights reserved

「自分がなりたいものは心が教えてくれる。臆病になった時は胸に手をかざしてこの言葉を言うんだ。“AAL IZZ WELL”!」

厳しい競争社会を生き抜こうともがく3人の大学生が、インド映画ならではの歌とダンスを織り交ぜて描く、人生の教科書にしたいヒューマンコメディ。インドでは、興行収入歴代ナンバーワンを記録する大ヒットとなりました。

インド屈指のエリートを養成する工科大学に入学したファルハーンとラージューは、いつも落第寸前。厳しい競争を強いられる日々に、校内でも自殺者が後を絶ちません。そんな不安と自信喪失に嘆くふたりを元気づけるのが、型にハマらない自由人な同級生・ランチョー。「問題が起きたら、『AAL IZZ WELL(アールイズウェル)』と言うと、解決に向かうと教えてくれる」というランチョーの言葉を信じて、心が前向きに。日本にも“言霊”という考え方がありますよね。どんなときも自分を支えてくれる言葉を、お守りとして持っておくことがとても大切に感じられる作品です。

▶︎Amazonプライムビデオ

フリー・ガイ

©︎2023 20th Century Studios. All Rights Reserved.

「いい日ではなく、素晴らしい1日を」

自分自身がなんでもないモブキャラだと気づいてしまったゲーム内の住人が、ゲームの世界の崩壊を目論む悪の計画を阻止しようと奮闘! 特別な何者かになりたいと願うすべてのフリー・ガイ(何者でもない人)へ贈る、コメディ映画です。

「人生に疲れた……」「毎日が退屈……」というひとたちにぜひ観てもらいたい、自己肯定感爆上がりの作品です。モブキャラなのに、常に前向きでめちゃくちゃ自己肯定感が高い主人公に、まわりが良い影響を受けて、結果的に世界が成長し変化していくという、唯一無二のストーリー展開は爽快。人生は一度きり。たとえ特別な人間になれなくても「今日という1日を素晴らしい日にしよう!」と意識して生きるだけで、毎日がハッピーになる。頑張れないときこそ、主人公・ガイのように自分にとって素晴らしい日を過ごしてみて。

▶︎ディズニープラス

新しい環境に慣れるのには、大変なことも多く、時間がかかると思います。ときには焦らず、頑張らずに、ゆっくり自分と向き合ったり、休んだりすることも大切。素晴らしい映画たちと一緒に、あなたがまた明日に向かって明るく歩いていけますように。

DIZのプロフィール

映画アクティビスト。ひとりでも多くの人に映画の素晴らしさを伝えるために、フリーランスで活動している。体験型の映画イベントを主催したり、配信サービスのSNS企画・編集やコピーライティング、さまざまな作品の評論を寄稿したりと、枠にとらわれずに活動している。
Twitter:@DIZfilms Instagram:@diz2049

Text:DIZ

SNS Share

Twitter

Facebook

LINE

DIZ

映画アクティビスト

映画アクティビスト。ひとりでも多くの人に映画の素晴らしさを伝えるために、フリーランスで活動している。体験型の映画イベントを主催したり、配信サービスのSNS企画・編集やコピーライティング、さまざまな作品の評論を寄稿したりと、枠にとらわれずに活動している。

View More