「気になる10代名鑑」の381人目は、ひなうぃずさん（19）。昨年、ファッションを学ぶために上京し、現在は学校に通いながら「タータンチェックと反抗心」をテーマに、服づくりやイラストなどの創作活動に打ち込んでいます。社会に対する反抗心をクリエイションの源泉としていると語るひなうぃずさんの、創作活動を始めたきっかけや苦悩に迫ります。
ひなうぃずを知る5つの質問
Q1. いま、どんなことに力を入れていますか？
「都内の専門学校に通いながら、洋服をつくったり、絵を描いたりしています。作品はInstagramで発信していて、投稿をするときは、わたしの好きな色でもある赤をテーマにしています。これまで、ワンピースやエプロン、ハーネス、ブローチと、いろいろつくってきました。
出身が新潟で、高校卒業後は地元で進学する予定だったんですけど、服が好きで、ファッションを学びたい気持ちを諦めきれなくて、上京してきました。服をつくることもコーディネートを考えることも好きで、今日来ている黒い着物は、喪服をアレンジしたものなんです」
Q2. 活動を始めたきっかけは？
「物心ついたときから、絵を描くことが好きで。いまはつくったアイテムや洋服の発信が多いけど、Instagramの最初のほうの投稿は、イラストとか画像をコラージュしたものが中心で。当時は、頭の中に描いていたものを絵や画像に表現していたんですが、服づくりを学んだことで、洋服でも表現できるようになったんです。
ファッションも小さいときから興味があって、特に映画の『下妻物語』を見てからは、ロリータの世界に惚れて、ロリータファッションに憧れるようになりました」
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Q3. 創作活動をするうえで大切にしていることや、こだわりを教えてください。
「創作活動のテーマは、『タータンチェックと反抗心』です。世の中への反抗心をイラストだったり、ファッションだったり形にしてつくり出しています。っていうもの、常に社会で起きているいろんなことに対して、『なんでこうしなきゃダメなんだろう』とか『納得いかないんだけど』って思っていて。
例えば、大人になったら働いている人が偉くて、ニートだと立場が低いって思われるのとか、目上の人の言うことは『はい』って素直に聞かなきゃいけないのとか、敬語使っていないだけで、マナーがない奴だと思われるとか……。
暗黙のルールなのかもしれないけど、理不尽なことって多いですよね。だから、そういうものに対する怒りとかやるせなさを、どこにぶつけたらいいかわかんなくて、作品にぶつけているんです」
Q4. 創作する中で、つらいことや壁に感じることを教えてください。
「頭の中で描いているものを、なかなか現実につくり出せないのが悩みです。いままでいろいろ服をつくったり、刺しゅうをしたり、アクセサリーをつくったりしてきた中で、納得いくものもあるけど『なんか違うなぁ』って思うことがよくあって。その『なんか』が何なのかがわからなくて、創作することの難しさをいつも感じています。
それと、わたしは『ファッションを学んでやる！』という期待を持って上京しきたんですが、結局、どこでやるかよりも、どんな人がまわりにいるか、っていう環境が大事だっていうことを知りました。正直なところ、もっと深く学べると思っていた部分もあるので、その持て余したエネルギーを、自分の創作活動で発散しています」
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Q5. 今後の展望、将来の夢を教えてください。
「夢は22歳までに、地元・新潟で、自分の好きなものを集めたブティックをつくること！ これは中学生のときからずっと考えている目標なんです。
いまでも長期休みのたびに帰るぐらい、地元が好きで。でも、地元には自分がかわいいと思える空間がないので、それを自分自身でつくりたいと思っています。古着やリメイクしたファッションアイテム、雑貨、アートなど、わたしがいいなと思ったものだけを集めたお店を開きたいです」
ひなうぃずのプロフィール
年齢：19歳
出身地：新潟県新潟市
趣味・特技：つくること・妄想
大切にしている言葉：人生死ぬまで暇つぶし
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Photo：Eri Miura
Text：Ayuka Moriya
