「気になる10代名鑑」の373人目は、江田百輝(17)さん。調理学校のバリスタ科を専攻して学びつつ、ポップアップやイベントでこだわりのコーヒーをお客さんに提供しています。自分の理想とするコーヒーを目指し、日々研究と練習を繰り返しているという江田さんに、コーヒーに注ぐ熱い思いを語ってもらいました。
江田百輝を知る5つの質問
Q1. いま力を入れている活動は?
「自分の理想をコーヒーを目指して、追及しています。調理専門高校のバリスタ科に所属して基礎的な知識を勉強しつつ、個人でもコーヒーの勉強を重ねているという、コーヒー漬けの毎日を送っています。
コーヒーを勉強するためにカフェめぐりは欠かせません。1日に6件カフェをはしごしたこともあるくらい(笑)。お店の人にこだわりや工夫を教えてもらって、自分の知識にしています。
あとはひたすら家で焙煎の練習をしたり、焙煎の時火の入れ方と温度を記録したり、カッピングという方法で少量ずつ取り寄せた豆の風味の違いを比較したり……。やることは膨大なんです」
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Q2. どんなアクションをおこしていますか?
「『libyscoffee』というポップアップのコーヒー屋をやっていて、イベントに呼んでいただいて、そこでコーヒーを提供しています。
コーヒーを出しているお店で働きたくて、バイト先を探していたとき、たまたま参加したコーヒー関連のイベントで出会った本屋のオーナーさんに『うちでコーヒー出せばいいじゃん』と提案していただいたのがきっかけで。
準備期間はたったの1か月しかなくて、お店の名前から、豆のセレクトまで、急ピッチで進めました。お客さんに出せるレベルに持っていくのは本当に大変で……。でも、まわりのみんなの協力もあって、なんとか乗り越えることができました」
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Q3. これまでで印象的だった出来事は?
「昨年、先輩に連れて行ってもらったカフェで、衝撃を受けるほどおいしいコーヒーに出会ったんです。そのコーヒーのおかげで、本格的にこの道に進もうと決意したくらい。
そこで飲んだコーヒーは、日常的に飲むようなコーヒーではなくて、個性が強いスペシャルなコーヒー。僕が目指すべきコーヒーはこれだと感じたんです。自分がこの一杯がきっかけでコーヒーの道に進んだように、僕も誰かに行動を起こさせるようなエネルギーを持ったコーヒーを淹れたいんです」
Q4. 意識していることはある?
「生産から消費に至るコーヒー産業の発展や、環境問題に貢献する豆のみを扱うようにしています。コーヒー豆の生産には、環境問題や労働問題といった社会課題がたくさんあって。コーヒーを愛するひとりの人間として、誰かの不幸のうえに成り立つコーヒーは淹れたくない。お客さんを幸せにするのはもちろんですが、背景まで配慮しないといけないと思っています。
といっても、少し前まではただおいしければいいと思っていたんです。ある時環境問題について真剣に取り組んでいる方のイベントに参加したんです。その時に環境や人権に対する思いを聞かせてもらって、共感しました。それから社会課題に配慮することはポリシーにしています」
Q5. 将来の展望は?
「尖っているけど、それだけじゃなくちゃんとお客さんにおいしいと思ってもらえる……そんなコーヒーを淹れたいです。正直、自分のコーヒーは、お客さんに合わせるつもりはないんです。だからこそ、お客さんがついて来てくれるくらい、自分らしいコーヒーを極めたい。
焙煎や豆にこだわっているお店は山ほどあるので、そこに一端の高校生が立ち向かうには、ひたすら努力しないと。元・高校生バリスタと呼ばれないよう、いくつになっても戦える実力をつけたいです」
江田百輝のプロフィール
年齢:17歳
出身地:東京都東村山市
所属:レコールバンタン高等部 調理・バリスタ科
趣味:読書、カフェめぐり、散歩、カメラ、自転車
特技:コーヒーのドリップ
大切にしている言葉:思い立ったら即行動
江田百輝のSNS
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