Teen's Snapshots

テキスタイルがあふれる世の中にしたい!子どもの心を持ち続ける編み物アーティスト【山平萌生​​・19歳】

テキスタイルがあふれる世の中にしたい!子どもの心を持ち続ける編み物アーティスト【山平萌生​​・19歳】

「気になる10代名鑑」の360人目は、山平萌生めぐみさん(19)。多摩美術大学の生産デザイン学科でテキスタイルを学びつつ、個人として創作した編み物や絵画作品を、学園祭や学外でのイベントで販売しています。子どものころの思い出や記憶をインスピレーション源に​​作品づくりをしているという山平さんに、作家の道に進んだきっかけや、将来の展望をうかがってみました。

山平萌生を知るための5つの質問

Q1. どんな活動をしていますか?

多摩美術大学の生産デザイン学科で学びながら、作品づくりに励んでいます。授業では主に『染め』や『織』を学んでいて、糸を紡いでそれを布にしたり、その布を洋服にしたり、模様を考えてデザインしたりしています。

授業とは別に、個人制作として編み物の作品づくりも行っています。帽子やスマホショルダーといった、身に付けるものが多いですね。​つくった作品は、学園祭で販売したり、学外でのイベントで売ったりすることもあります。大学の授業で知識を蓄えて、編み物でアウトプットするのが、わたしの制作スタイルです」

 

 

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Q2. 作品へのこだわりは?

明るい色合いの毛糸を使って、編み目を活かした模様がきれいな作品を心がけています。​​大きくざっくり編むよりも、細い糸で細かく編んでいくのが好きなんです。

テーマでいうと、お花や動物、自分の子どものころの思い出や記憶からインスピレーションを得ることが多いです。大人になりきらず、いつまでも子どものころのような純粋な気持ちをもち続けていたいといつも思っていて、その思いを作品に反映しています。

作品に明るい色、特にピンクを多く使うのも、小学生のころから好みが変わっていないからなんです

Q3. 創作活動を始めたきっかけは?

「昔から美術が好きで、美術科のある高校に通っていたんです。テキスタイルというのも、高校の授業で初めて知って。染色をしたときに、『私がやりたいのはこれだ!』ってしっくり来て。大学に入ってテキスタイルデザインを専攻するようになってからは、より専門的にテキスタイルを活かした作品づくりに励んでいます。

編み物は、高校2年生のときに始めました。コロナで暇になって、編み物にもともと興味があったので、独学で編み始めたのがきっかけです。本格的に作品づくりを始めたのは、大学に入ってから。編み物の授業をとって、専門的な制作方法を学んで、より自由な表現ができるようになりました」

Q4. 創作活動を通して実現させたい社会のビジョンについて教えてください

もっとテキスタイルの作品やものづくりがあふれる社会になってほしいと思います。『テキスタイルってなんですか?』と聞かれることはまだまだ多くて……。テキスタイルがもっと身近な存在になるように、SNSで完成した作品や制作の様子を発信しています。動画編集やBGM選びなど、慣れない作業が多くまだまだ勉強中なんですが、がんばっています!

とはいえ、悩むことも多くて。作品をSNSに投稿しても、あんまりたくさんの人に見てもらえないです。制作過程も合わせて発信することで、テキスタイルについてもっと興味を持ってもらえるかなと思って、慣れないながらも試行錯誤しています」

 

 

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Q5. 今後の展望・将来の夢は?

デザイナーや作家など、やりたいことはたくさんあって、具体的な職業はまだ定めていません。

ただ、これまでわたしのことを応援し続けてくれた家族や友人たちに、恩返しができるようになりたいです。高校を卒業するとき、仲間たちと『将来作品で有名になろうね』と誓い合ったんです。作品で有名になって、自分だけでなく、家族や友人たちが誇らしく思ってくれるような存在になりたいです」

山平萌生のプロフィール

年齢:19歳
出身地:兵庫県神戸市
所属:多摩美術大学 生産デザイン学科 テキスタイルデザイン専攻
趣味:散歩、読書、ダンス
大切にしている言葉:真実、誠実、謙虚

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Photo:Eri Miura
Text:Mai Sugawara

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Mai Sugawara

ライター

2002年生まれ、東京都出身。青山学院大学 総合文化政策学部 在学中。Steenzには2022年6月より参加。学生ライターとして「気になる10代名鑑」のインタビュー記事執筆を担当している。

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