2023.03.29 Feature

城夢叶インタビュー！『18歳、つむぎます　私の卒業 -第4期-』公開記念

今後の活躍が期待される、若手俳優／女優を発掘・育成する「私の卒業」プロジェクト。これまでの作品はYOUTUBEで280万回以上も視聴され、昨年は劇場公開もされました。昨年に続き、1000名以上の応募者の中から選ばれたキャストに、「Steenz」が単独インタビューを実施。第10弾は、城夢叶さんをフィーチャーします。

憧れのプロジェクトだからこそ、ワークショップはすごく緊張しました

今回の作品『18歳、つむぎます』では、仲良し写真部グループの中で、思ったことはズバッという性格の山下夏菜子を演じた城夢叶さん。作品の持つメッセージ、また自身のキャリアなどについて、聞いてみました。

―今回の作品「18歳、つむぎます」の脚本を最初に読んだとき、どう感じました？

「率直に『青春だなぁ』って思いました。言葉使いも、クラスメイトとの人間関係も、すごく高校生らしいし、なんだか懐かしい気持ちになりました。

実は、ずっと学園ものに出演することに憧れていて……。それもあって、友情や恋愛といった温かい部分だけではなく、18歳ならではの葛藤を描いたこの作品に出られるのが、すごく嬉しかったんです」

ー城さんが演じた山下夏菜子というキャラクターについて、演じるときに意識したことはありますか？

「夏菜子のクラスでの立ち位置とか、振る舞いを意識しました。夏菜子って、はっきり自分の意見を言えるしっかりした部分を持ちながら、みんなの意見を聞いて、まわりに配慮できる繊細な性格なんです。このバランスを気にしながら演じるのがちょっと難しかったですね。とはいえ、性格的にはわたしと似ている部分が多いって感じたので、入ってきやすかったです」

ー役が決まる前に、長期間にわたるワークショップがあったとお聞きしました。ワークショップはどうでした？

「オーディションを兼ねたワークショップだったんですけど、終わりはあるけど終わりが見えないし、途中で落とされちゃうかもしれない……。そんな不安が続いて、体力的にも精神的にも大変でした。

オーディションを受ける前から、『私の卒業プロジェクト』のドキュメンタリーは全部見ていて、この中に入りたいってずっと思っていたんです。だから、ものすごく緊張しちゃって、不安の連続だったけど、とりあえず自分ができることを出し切って突き進むしかないって、それだけを思っていました！」

ーワークショップで得られたものはありましたか？

「お芝居のことは、ワークショップを通して、イチから全部教えてもらいました！

いままで演技をするとき、“自分が”どうしようとか、“自分を”どうやって見せようかとか……そういうことばかり考えてしまっていたんです。でも、プロデューサーの高石さんに、『自己主張はいらない』っていうアドバイスをいただいて、ハッと気付かされたんです。自分本位になっちゃダメで、相手があってこその演技なんだと学ぶことができました」

ーそんなワークショップを経ての撮影はどうでしたか？

「撮影をした広島県の福山市が、本当に素敵なところで、住みたくなっちゃいました！　行ったのは初めてなんですけど、故郷に帰ってきたみたいな、あったかい気持ちになれる場所で。

いちばん感動したのは、ラストシーンの撮影をした鞆の浦です。壮大な景色が一面に広がっていて、東京では見ることのできない自然の迫力に感動しました」

ー地元の方との交流もありましたか？

「はい！　撮影終わりに、メンバーと一緒にラーメンを食べに行ったんです。そのラーメン屋さんで働いていた方とお話しして、わたしたちが映画の撮影で来たことを伝えると、すぐにペンと手帳を持ってきて、公開予定日をスケジュールに書いてくださって……。

応援の言葉もかけてもらえて、本当にうれしかったですし、もっともっとがんばろうと思いました」

コロナ禍でいろんなことが不安だった同じ世代の人に、この作品を届けたい

―城さん自身のことについても質問させてください。この世界に入ったきっかけは？

「小学3年生のとき、劇団四季の舞台を観て、出演していた子役の方や俳優さんたちに感動して、『私もやりたい！』と思ったのがきっかけです。昔からミュージカルを見るのが好きで、よく観に行っていて、その影響で小学一年生のときから、歌とダンスを習っていたのですが、自分も舞台に立ちたいとは思っていなくて……。

でも、自分でも不思議なんですけど、その劇団四季の舞台を見たときに、あっち側にいきたい！って強く思ったんです。そこからオーディションを受け始めました」

ー将来はどんな女優になりたいですか？

「人の心を動かすことができる女優さんになりたいと思っています。わたし自身が、ミュージカルを観て心を動かされて、それでこの世界に飛び込んだので、わたしも誰かにとってのそんな存在になれたら嬉しいです」

ー演じてみたい役はありますか？

「やっぱり学生さんの役をもっとやってみたい。学生のうちに、等身大で表現できる役をやりたいなって思っていて。

現時点でのいちばんの目標は、NHKの連続テレビ小説や、時代劇に出演すること。そのために、本や作品をたくさん見て、いろいろなことを吸収して、幅広い演技ができる女優さんになれるように、がんばっていきたいです」

―最後に「18歳、つむぎます」をどんな人に見てほしいですか？

「私と同い年の方々に観てもらいたいですね。わたしの代は、ちょうど高校生のときにコロナ禍になってしまって、学校行事もちゃんとできなくて……。高校生活に悔いを残したまま卒業してしまったんです。そんな経験を一緒にして来たみんなに、この作品を通して、不安や悩みがあってもひとりじゃないよ、まわりにいる友達や家族の存在を忘れないで、って伝えたいです。

みんなの先の見えない不安な心を、ちょっとでもほぐしてあげられる……そんな作品だと思うんです」

―ありがとうございました！

『18歳、つむぎます　私の卒業 -第4期-』

2023年3月24日（金）より、新宿バルト9ほか、全国の映画館にて限定公開

高校卒業という節目のタイミングは、誰もが人生の岐路に立ち、そこには数々のドラマがある……。そんな18歳の思いや悩みを題材に、若者たちが前向きになれる物語を紡いでいく「私の卒業プロジェクト」の第4期作品。今回は、広島県・福山市を舞台に、同市でロケを敢行。卒業とともに新成人を迎える高校生たちが、大人になることや将来に不安を抱えながらも、前に進んでいく姿を描いている。

3月24日公開劇場