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吉田晴登インタビュー!『18歳、つむぎます 私の卒業 -第4期-』公開記念

吉田晴登インタビュー!『18歳、つむぎます 私の卒業 -第4期-』公開記念

今後の活躍が期待される、若手俳優/女優を発掘・育成する「私の卒業」プロジェクト。これまでの作品はYOUTUBEで280万回以上も視聴され、昨年は劇場公開もされました。昨年に続き、1000名以上の応募者の中から選ばれたキャストに、「Steenz」が単独インタビューを実施。インタビューの第6弾は、子役時代から数々の作品で活躍してきた吉田晴登さんをフィーチャーします。

コロナ禍で自分が感じた挫折感を、役に重ね合わせた

今回の作品『18歳、つむぎます』で、プロからも注目される有望な野球選手でありながら、事故で怪我を負ってしまったことから、大学進学を諦めて人生について思い悩む藤井大成役を演じた吉田晴登さん。今作での役づくりに対する情熱や作品の持つメッセージ、また自身のキャリアなどについて、聞いてみました。

―脚本を読んだ、最初の感想はどうでしたか?

「先の見えない未来への不安だったり、曖昧さを描きつつも、すごく前向きな印象の作品だなと思いました。それと同時に、素敵な作品だからこそ、ひとりでも多くのお客さまに、このメッセージを届けなければいけないという責任感も生まれました」

―今回、吉田さんが演じた藤井大成という役については、どう感じました?

「大成と僕は、リンクする部分があるんです。大成は、怪我をきっかけに野球を諦めざるを得なかったという、大きな挫折を経験したキャラクターなんですが、僕自身、コロナ禍に子役時代から10年以上お世話になっていた事務所を退社したんです。フリーになって、右も左もわからないままやって行かなければならない状況になって……。この先どうなっていくのか、見当もつかない不安の中でもがいているのは、僕も大成も同じだと感じました」

―長期にわたるオーディションやワークショップを通して、役をつかみ取ったんですよね。

「僕自身とリンクする部分があったからこそ、『この役しかない』と思って臨みました。絶対にこの役を演じたかったんです。

とはいえ、他にもこの役を目指していたメンバーはいて。しかも、野球経験者だったり、役のイメージ近かったりする。正直、手強いライバルだなって思って、このままだと役に選ばれるのは難しいかも……と、不安にもなりました」

―その不安をどうやって乗り越えましたか?

「ライバルたちの手強さに気づいてから、演技と並行して、外見づくりを重視するようにしました。ワークショップを受けながら、1か月間で体重を10キロ増やしたり、ジムに通って体づくりをしたり、野球経験も本当にゼロだったので、とにかく野球の動画を見まくって研究しました。

あとは、怪我のために松葉杖を使っている大成の動きをしっかり演じられるように、個人的に松葉杖を買って、それを使って生活していました。カメラに映ったときの説得力を出すために、挫折を経験した人間の雰囲気を出すことも、普段から大切にしていましたね」

―かなり真摯に役に向き合っていたんですね。

「そこまでやったからこそ、選んでもらったときは、本当に本当に嬉しくて……。それこそ『藤井大成役、吉田晴登』って名前を呼んでもらったとき、すぐに返事ができないくらい、感極まってしまいました。

松葉杖のこととか、役作りのためにやっていることは、誰にも伝えていなかったんです。なので、名前を呼ばれたとき、『あ、わかっていてくれたんだな』って思って、救われたような気持ちになりました」

「私の卒業」を通して、役者という仕事をあらためて見つめ直した

―「私の卒業」プロジェクトを通して、自身に変化はありましたか?

「小さいときから子役として活動してきて、一時期、仕事がゼロになるっていう挫折を経験して、フリーに転身して一発目の映画だったので、まっさらな気持ちで臨めたんです。変な言い方だけど、やっと入り口にたどり着いたような感覚でした。

実は今まで、今回ほど事前に役づくりをしたことはなくて。役者ってこんなに深いんだ​​と再認識できたし、もっともっと頑張らなきゃと自分自身を見つめ直して、成長することができました」

―かなり意義深い作品になったんですね。

「大成のセリフに『僕は人に恵まれているな』というのがあるのですが、まったく同じことが、僕自身にも言えるなって。多くの人に支えてもらった期間でした。メンバーのみんなとも、とても仲良くなれて。また別の作品で共演できたら嬉しいです。

また、この作品を通じてご縁がつながって、事務所にも所属して、役者としてさらに成長していく機会を得ることができました」

―吉田さん自身のことについても教えてください。なぜ演技の道を選んだのですか?

「子役時代は、仕事に対して受け身的な姿勢だったような気がします。ただ、前の事務所をやめてフリーになって、改めて自分は、作品のメッセージをお客さまに届けて、心を突き動かすという、役者にしかできない仕事をやっていきたいと強く感じて、子役ではなく、役者としてこの道を極めて行きたいと思いました」

―最後に、今作『18歳、つむぎます』をどんな人に観てほしいですか?

「やっぱり同世代の方に観てもらいたいです。ひとりでも多くの人に届いてほしい。先が見えないのは不安だけど、「こたえはいつも曖昧だ」というメッセージに僕は救われました。前向きなエネルギーがこの作品から伝わったら、すごく嬉しいです​​」

―ありがとうございました!

『18歳、つむぎます 私の卒業 -第4期-』

2023年3月24日(金)より、新宿バルト9ほか、全国の映画館にて限定公開

高校卒業という節目のタイミングは、誰もが人生の岐路に立ち、そこには数々のドラマがある……。そんな18歳の思いや悩みを題材に、若者たちが前向きになれる物語を紡いでいく「私の卒業プロジェクト」の第4期作品。今回は、広島県・福山市を舞台に、同市でロケを敢行。卒業とともに新成人を迎える高校生たちが、大人になることや将来に不安を抱えながらも、前に進んでいく姿を描いています。

3月24日公開劇場

3月31日公開劇場

■予告編

■作品情報

【タイトル】18歳、つむぎます 私の卒業 -第4期-
【出演】 伊礼姫奈 高橋璃央 吉田晴登 佐藤愛桜 植村颯太 白上理桜 相羽星良 加部亜門

舟木健 木村伊吹 山下晃季 城夢叶 SOYO(@onefive) 角心菜 阪上はづき 倉沢杏菜 もか 谷真唯子 永島彩花 堀野内智 牧海斗 涼雅 大山蒼生 大崎凛 風吹ケイ 速瀬愛 小林虎之介 他

【脚本】高石明彦
【監督】北川瞳
【音楽】片田陽依
【撮影協力】福山市 ふくやまフィルムコミッション (公社)福山観光コンベンション協会
【プロデュース】高石明彦 英田理志
【企画・制作】The icon

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吉田晴登プロフィール

よしだはると
年齢:22歳(2023年3月現在)
誕生日:2000年12月15日
出身地:東京都
身長:180cm
趣味:将棋、タロットカード、カラオケ、古着めぐり
特技:乗馬、殺陣、所作
所属事務所:BOOSTAR ENTERTAINMENT

Photo:Kaori Someya
Text:Mai Sugawara

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Mai Sugawara

ライター

2002年生まれ、東京都出身。青山学院大学 総合文化政策学部 在学中。Steenzには2022年6月より参加。学生ライターとして「気になる10代名鑑」のインタビュー記事執筆を担当している。

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