今後の活躍が期待される、若手俳優／女優を発掘・育成する「私の卒業」プロジェクト。これまでの作品はYOUTUBEで280万回以上も視聴され、昨年は劇場公開もされました。昨年に続き、1000名以上の応募者の中から選ばれたキャストに、「Steenz」が単独インタビューを実施。インタビューの第2弾は、雑誌『MEN’S NON-NO』のモデルとしても活躍する高橋璃央さんをフィーチャーします。
ライバル同士がひとつの役をつくっていく…それは「私の卒業」ならではだと思う
今回の作品『18歳、つむぎます』で、佐伯健太郎役を演じた高橋璃央さん。役づくりに対する情熱やメンバーとの関係、作品の持つメッセージなどについて聞いてみました。
―さっそくですが、脚本を初めて読んだときの感想を聞かせてください。
「キラキラした青春モノじゃなくて、人間のハッキリしない曖昧な部分や、リアルな苦悩が随所に散りばめられているなって感じました。僕自身、とても好きな作風だし、いい作品になりそうだなと直感的に思いました。
たくさんの登場人物がいる中で、健太郎は、人と話すことが苦手だったり、自分と似ている部分が多かったので、『この役をつかみたい』っていう気持ちは、最初からありました。だから、実際に選んでいただいたときは、すごく嬉しかったですね」
ーじゃあ、役柄をつかむのは、それほど苦労しなかったですか？
「そうですね。健太郎の持つ雰囲気とか佇まいみたいなものは、わりとすぐ想像できました。
でも、僕自身がちょっとマイペースで抜けてる部分があるので、クラスでいいばんの秀才というキャラクターを演じるにあたっては、あんまり自分らしさが出ないほうがいいかなと思って、それを感じさせないように立ち方とか仕草を意識しました」
ー「私の卒業プロジェクト」は、オーディション合格後も、役が決まる前に演技について学ぶワークショップがありますよね。ワークショップについてはどうでしたか？
「ワークショップには同世代の俳優が集まっているし、誰がどの役をやりたいのか、目に見えてわかるんです。当然、同じ役を狙うライバルもいて。そんな中で、ライバル関係にあるメンバー同士が、この作品を良くするために、『この役はこうだよね』みたいな意見交換をして。
そうやって、みんなで役をつくっていくというのは、他にはないことなので、すごく新鮮でした。自然と仲間意識やリスペクトが生まれてくるので、蹴落としあったり、バチバチすることはなかったです」
ーとはいえ、1000人以上ものエントリーの中から残ったメンバーということで、緊張感があったのでは？
「正直、僕はあまりなくて……。というのも、オーディションの時点で、絶対落ちると思ってたんです。
オーディションはリモートだったのですが、その日程が急遽変わってしまった関係で、当日はグランピングをしていて。オレンジのちっちゃい照明しかなくて、顔があまり見えない状態だったので、『精一杯やるけど、落ちるかもしれない……』って、自信がなかったんですよ。
そんな経験があったからこそ、いい意味で肩の力が抜けて、気持ちに余裕を持って挑めました」
ー撮影の中で印象に残っているエピソードはありますか？
「撮影は、広島県の福山市でおこなわれたんですけど、初日から寒波に見舞われて、すごく寒い中のロケになって。クランクインの日、海の堤防で、愛理役の伊礼姫奈さんにマフラーを巻くシーンを撮影したんですけど、めちゃくちゃ寒くて……。
しかもまだ初日だったのもあって、お互いに仲良くなる前だったので、うまく巻けないのがすごく気まずくて。それでも何回も練習につきあってもらって、マフラーを巻く練習をしました（笑）。
結局、3時間くらい、陽が出るのを待ちながら撮影したんです。その甲斐あって、すごくきれいな映像になっているのでぜひ、そのシーンには注目してもらいたいです」
かつては現場が怖いと思ったことも…それを乗り越えて、いまは映画俳優を目指して邁進したい
ーこのプロジェクトを経験して、お芝居に対して意識や考え方は変わりましたか？
「この作品のプロデューサーをされている高石さんにかけていただいた『レールからはみ出すな。自ずと個性は出るから』っていう言葉は、すごく心に残っていて。俳優って、どんどん個性を出していくものかと思ったけど、自己主張をせず、決められた枠組みの中で、自分ができることが何なのかを考えるようになりました。それは、自分にとっては大きな変化でした。
それと、撮影チームがすごく仲良くて、信頼感もすごくあったので、安心して撮影に挑めたんです。正直いままでは、人見知りな性格もあって、現場でどこか遠慮したり、萎縮したりてしまうことがあったんです。でも、たとえ先輩俳優であっても、カチンコが鳴ったら、その役になりきらないといけないから、先輩かどうかは関係ない。それがわかったから、どの現場にいっても怖がる必要ってないんだなって思うようになりました」
ー今度は、高橋さん自身のことについても質問させてください。この世界に入ったきっかけは？
「きっかけはふたつあって。ひとつは、中学3年生のころ、友達と東京に観光しに来たときに、いちばん好きだった俳優さんの事務所にスカウトしてもらったこと。芸能界に憧れはあったけど、自分じゃ無理だと思っていたので、少し自信がついて、本格的に芸能の道を目指すようになりました。
それと、高校生のときに『男子高生ミスターコン』に、当時入っていたサッカー部のマネージャーが応募してくれて。そこで中部地区の準グランプリに選んでいただいて、そこからメディアに少しずつ出させていただくようになりました」
ー今後、どのような俳優さん目指していきたいですか。
「いろいろなことに挑戦したいですけど、希望としては、映画にずっと出ていたい。お客さんが劇場まで行って、お金を払って、大きなスクリーンで作品を見る。これって、すごく素敵なことだと思うんです。ゆくゆくは、映画俳優って呼ばれたいですね」
ー最後にこの作品をどんな人に見てもらいたいですか？
「何かにちょっと行き詰まってるっていう人には、きっと響く作品だと思います。そうじゃなくても、何か考えさせられることがあるはず。だから、とにかくいろんな方に見ていただきたいです！ 改めてまわりの人に感謝の気持ちを持てる……そんな作品になっていると思います」
―ありがとうございました！
『18歳、つむぎます 私の卒業 -第4期-』
2023年3月24日（金）より、新宿バルト9ほか、全国の映画館にて限定公開！舞台挨拶チケットが発売中です！
高校卒業という節目のタイミングは、誰もが人生の岐路に立ち、そこには数々のドラマがある……。そんな18歳の思いや悩みを題材に、若者たちが前向きになれる物語を紡いでいく「私の卒業プロジェクト」の第4期作品。今回は、広島県・福山市を舞台に、同市でロケを敢行。卒業とともに新成人を迎える高校生たちが、大人になることや将来に不安を抱えながらも、前に進んでいく姿を描いている。
3月24日公開劇場
3月31日公開劇場
■予告編
■作品情報
【タイトル】18歳、つむぎます 私の卒業 -第4期-
【出演】 伊礼姫奈 高橋璃央 吉田晴登 佐藤愛桜 植村颯太 白上理桜 相羽星良 加部亜門
舟木健 木村伊吹 山下晃季 城夢叶 SOYO(＠onefive) 角心菜 阪上はづき 倉沢杏菜 もか 谷真唯子 永島彩花 堀野内智 牧海斗 涼雅 大山蒼生 大崎凛 風吹ケイ 速瀬愛 小林虎之介 他
【脚本】高石明彦
【監督】北川瞳
【音楽】片田陽依
【撮影協力】福山市 ふくやまフィルムコミッション (公社)福山観光コンベンション協会
【プロデュース】高石明彦 英田理志
【企画・制作】The icon
■高橋璃央さん出演！「18歳、つむぎます」特別インタビューがBS松竹東急にて放送決定
「BS松竹東急」チャンネルで放送中のエンタメ情報番組、「土曜のトオルとカヲル」（毎週土曜日18:00～18:30）に、今作に出演する高橋璃央さんと伊礼姫奈さん、また「私の卒業」第3期に出演した織部典成さんと片田陽依さんの4名が出演し、撮影裏話などが満載のインタビューが放送されます。ぜひチェックしてみてください。
【概要】
3月25日（土）18:00～18:30
4月 1日（土）18:00～18:30
※「BS松竹東急」の視聴方法はこちら。
https://www.shochiku-tokyu.co.jp/howtowatch/
高橋璃央プロフィール
たかはしりお
年齢：22歳（2023年3月現在）
誕生日：2000年10月11日
出身地：新潟県
身長：182cm
趣味：洋服集め
特技：サッカー
Photo：Kaori Someya
Text：Yui Kato
