世の中にあふれる情報から、10代が知っておくべき話題をお届けする「Steenz Breaking News」。今日は、音楽業界が抱えているジェンダー事情についてご紹介します
「ブリット・アワード」が男女別カテゴリーを廃止するも…
イギリス最大級の音楽の祭典「ブリット・アワード(BRIT Awards)」。英国レコード産業協会(BPI)によって開催され、「UK版グラミー賞」とも称される、名誉あるアワードでもあります。
毎回、その年に流行した音楽のみならず、世相を反映したファッションや社会へのステートメントなど、多くの視点からも注目されています。
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— BRIT Awards (@BRITs) February 11, 2023
そんなブリット・アワードは、2022年から男女別の部門廃止でも話題を呼びました。それまでは「男性ソロアーティスト」「女性ソロアーティスト」と性別で分けられていたのですが、「アーティスト・オブ・ザ・イヤー」「インターナショナル・アーティスト・オブ・ザ・イヤー」の部門が新設されたのです。
しかし、よりインクルーシヴになったと思えたブリット・アワードで、今年の「アーティスト・オブ・ザ・イヤー賞」にノミネートされたのは、男性アーティストのみという結果に……。。女性やノンバイナリーなどのアーティスト名が並ばないという結果を受け、疑問や批判の声が上がりました。
世界が注目する日本人シンガーも批判
世界中が大注目する、イギリス発の日本人アーティスト、リナ・サワヤマも、BBC Newsbeat のインタビューに対し、今回の件についてコメント。日本で生まれてロンドンで育った彼女は、性別や人種などに基づく偏見や差別に一石を投じる存在として知られています。
ブリッド・アワードの男性のみのノミネートに対し、「ジェンダーに関する議論は常に進歩し続けなければいけない」としたうえで、「商業的に成功したアーティストに男性が多い年もあるでしょう。しかし、男性だけで埋め尽くされる部門にしないためには、候補者の数をより多くすることが重要です」と語りました。
音楽業界とジェンダー平等
雇用や昇進の機会など、多くの分野で男性優位の風潮が根強く残る現代社会。音楽業界も同じ道筋を辿ってきましたが、イギリスでは、その風潮に風穴を開ける動きも少しずつ広まっています。
2020年には、イギリスのロックバンド「1975」が「参加アーティストの男女比が平等ではないフェスには出演しない」と発表したり、イギリスの音楽業界におけるジェンダー格差是正を目的にしたプログラム「Future1000」がスタートしたりといったアクションがあります。また、来年以降での改善が期待される状態ではあるものの、今回ご紹介したブリット・アワードの男女別カテゴリー廃止も、変化のひとつと言えそうです。
今回の批判の声を受けて、来年の授賞式は、いったいどのような結果になるのか……注意深く見守っていきたいですね。
Reference:Brit Awards: Wet Leg, Rina Sawayama urge change over female nominees
Text:Kei Hayashi
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