
「気になる10代名鑑」の328人目は、ここさん(16)。昨年、人口たった200人の島からはるばる上京し、現在は高校に通いながら、文章やイラスト、被写体などさまざまな創作活動にチャレンジしています。「島を出てからの日々は刺激的な出会いにあふれている」と語るここさんに、創作活動への思いや、これから挑戦してみたいことについて聞いてみました。
ここを知る5つの質問

Q1. いま、いちばん力を入れていることは何ですか?
「いまは絵を描くこと、文章を書くこと、アニメや立体作品を作ること、写真に写ることなど、さまざまな表現活動にチャレンジしているところです。
なかでも、絵を描くことに力を入れています。というか、自然と力が入ってしまうんです。絵を描くことは、私にとって日記みたいなもので、幼いころからずっと好きで続けていることで。だから、いままで描いてきたものも、ほとんど残してあります」
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Q2. 活動を始めたきっかけは?
「これといったきっかけはないんですが、母の存在が大きく影響していると思います。母が岡本太郎さんを好きだったり、地元でカフェを開いているので、いろんなアーティストの作品が近くにありました。
島を出たきっかけも、母がいまの学校の存在を教えてくれたから。島にいると、島から通える唯一の高校に通う選択肢しかなかったので、自分でも少し迷っていて。そうしたら母が、『思い切ってもっと遠くに行ってもいいんじゃない?』と、いま私が通っている学校を勧めてくれたんです。
絵を意識的に描くようになったのは、たぶん中学生ぐらいから。当時は自分の存在について考えたり、友達との付き合い方についてすごく悩んだりしていて……。そんなとき、どう吐き出したらいいかわからないぐちゃぐちゃした感情を絵に表すようになったんです。だから中学生ぐらいのときに描いた絵を見返すと、大体の絵に『うるさい』って書いてあります」
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Q3. どんなことを大切にして、活動していますか?
「活動するうえで意識しているのは、無理をしないこと。無理して続けようと思っても自分が苦しくなってしまうから。ときにはやめることも大切だと思って、自分のペースを大事にしながら活動をしています。
あと、あえてひとつの作風には縛らないで、そのときの気持ちに合わせて、自由に描くこと。例えば女の子を描くときも、鉛筆で描くこともあれば、デジタルで描くこともあるし、ドット絵を描いたりすることもあります」
Q4. 活動する中で、印象的だった出会いはありますか?
「人口がたった200人の小さな島から飛び出してきた私にとって、島を出てきてからの出会いはどれも印象的です。まだ来てから1年も経っていないけど、たくさんの出会いがありました。
いままではずっとひとりで絵を描いたり、自撮りをしたりしていたけど、同じように創作活動をしている友達ができて、自分の好きなものについて話し合える友達ができたんです。また、作品のモデルとして、被写体として使ってくれる方と出会うこともできたのも、私にとってすごく印象的な出会いでした。島にいたら、絶対に考えられなかったことなので!」

Q5. これからやってみたいことや将来の夢を教えてください。
「興味があるものはいっぱいあって。物語を書くこと、洋服、映画、写真……。いろんな創作活動や表現活動に興味があるので、死ぬまでにいろいろやってみたいです。最近は特に、ぬいぐるみづくりに興味があります。私にとってぬいぐるみは友達か、それ以上に大切なもの。それを自分の手で生み出してみたいなと思うんです。
あとは、誰かと一緒に作品づくりをすること。前に作品撮りのモデルをしたときに、誰かと一緒にやるって素敵だなと思って。どんなものをつくるかはまだわからないけど、出会った人たちといっしょに、いろんな作品をつくれたら面白そうだなって思っています」

ここのプロフィール
年齢:16歳
出身地:愛知県
所属:自由の森学園
趣味 : 散歩、読書、映画、ものを集めること
大切にしている言葉:流れる水
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Photo:Eri Miura
Text:Ayuka Moriya