世の中にあふれる情報から、10代が知っておくべき話題をお届けする、「Steenz Breaking News」。今日は、世界で注目されているヴィーガンレザーについてご紹介します。
動物にも環境にもやさしいレザー、それが「ヴィーガンレザー」です
ヴィーガンレザーとは、植物性原料から作られたレザー素材のこと。一般的なレザー（リアルレザー）の原料は、牛や豚といった家畜の皮でできており、その高級感やなめらかな質感が人気で、ファッションの歴史から見ても、長く使われてきました。
しかし、動物愛護や環境負荷などといった観点から、ヴィーガンを選択する人が増え、食材だけではなく、身につけるファッションアイテムにもその影響が広がり始めています。そうしていま広がりを見せているのが、ヴィーガンレザーなのです。
ヴィーガンレザーの原料は、PUレザーやPVCレザーなどの、合成皮革や人工皮革のものから、自然由来のものまでさまざま。特に近年では、自然由来のレザーを使ったアイテムが、さまざまなブランドから発売されているんです。
オニツカタイガーからサボテンレザーを使ったシューズが登場
2023年1月には、「Onitsuka Tiger」から、サボテン素材を使用したシューズ、「MEXICO 66™ CACTFUL™」がリリースされました。
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使用されているのは、メキシコのヴィーガンレザーブランド「DESSERTO」とともに開発された、メキシコ産のサボテン由来の新素材です。
従来のリアルレザーと比較すると、製造時でのCO2排出量を約80％も削減できるそう。水やりがほぼ不要であることに加え、CO2を夜間でも吸収し、さらに枯れたとしても、逃がすことなく半永久的に結晶化されるという特徴をもつサボテンは、この温暖化のいま、大注目の植物のひとつなんです。
そんなサボテンレザーを使った「MEXICO 66™ CACTFUL™」は、素材のやわらかい質感を活かした5色を展開。しかもリアルレザーでは出しにくい、パステルカラーなのも嬉しい。新生活にもピッタリですね！
ヴィーガンレザーを使うブランドは他にも
ヴィーガンレザーを扱うブランドは、徐々に増えています。
STELLA McCARTNEY（ステラマッカートニー）は、キノコの菌糸体を原料としたバッグ「Frayme Mylo™️」を2022年7月より100個限定で販売。このバッグは、「キノコこそがファッション（Fashion Fungi）」と題された、ステラマッカートニーの2022年サマーコレクションのひとつとして発表されました。
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キノコを使ったヴィーガンレザーは、他にも、adidasやHERMESといったブランドでも使用されており、話題の素材ともいえるでしょう。
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またCHANELも、2019年に、パイナップルを原料としたレザー「Pinatex」を使った帽子をリリースしています。アップルレザーのブランドは、国内外で続々と生まれており、自然由来のヴィーガンレザーへの関心が高まっていることがうかがえますね。
ヴィーガンレザーという選択肢もある世界に
とはいえ、「リアルレザー＝悪」と決めつけてしまうのも、短絡的なのかもしれません。実際に、リアルレザーに使われている動物の皮は、食用の家畜動物の皮が使われていることがほとんど。そのため、リサイクルという観点から見れば、サステナブルな素材ということもできるでしょう。
どちらがいい、悪いではなく、大切なのは、自分がどのような基準で商品を選んでいるのかを意識すること。ヴィーガンレザーは、きっとその選択肢のひとつになりそう。今後も注目していきたいですね。
Reference：
OT MAGAZINE「Onitsuka Tiger サボテン由来の素材を初めて採用した「MEXICO 66™ CACTFUL™」登場」
Image：PR TIMES
Text：Tommy
