タイムリーな話題から、カルチャー、さらには社会問題まで、さまざまなテーマについて、リアルな10代の声を聞くシリーズ「10代リアルVOICE」。
今回のテーマは「最近気になるニュース」。この年末も、さまざまなニュースがありました。ティーンは最近、どんなニュースに興味を持ったのでしょうか。5人のティーンが教えてくれました。
1. しめじさん「過去最高潮の盛り上がりを見せたW杯!ポイントは切り抜き?」
「やっぱり12月の間は、ワールドカップのニュースを追ってしまいましたね。小学生のときにサッカーをしていたり、父も弟もサッカーを長くやっていたので、開催前から楽しみにしていました。
初戦のドイツ戦に勝利したのが、話題になった大きな要因だと思いますが、もしドイツ戦に敗北していても、けっこう盛り上がっていたような気もしていて……。なぜかというと、今回、それぞれのプレーや実況が切り抜かれて、TwitterやYouTubeなどで話題になっていたからです。
コンテンツは切り抜きを通して、どんどん拡散されて、盛り上がりを産んで行くんだな、と最近特に感じています。盛り上がりは誰がどのように生み出していくのか。マーケティングを学んでいる者としては、すごく興味があります」
2. 浅葱凜さん「新しいNISA制度。投資について、もっと知りたい!」
「NISAのニュースが気になっています。最近、将来のことを考えて、投資を始めようと思っているんです。私が普段携わっている映画制作の現場って、けっこうなお金や人が動く、さまざまなコストがかかる仕事。最初はわからなかったけど、徐々にお金の動きというものがわかってきたような気がしています。
だから、もっと体系的にお金の勉強をしたいと思っていて。2024年以降、新しいNISA制度が始まるそうなので、いまのうちから投資について学んで、挑戦してみたいです」
3. りょうたさん「ホワイト企業すぎて若者が辞めているというニュースから、コミュニケーションの断絶を感じました」
「最近読んで気になったのは、『ホワイト企業すぎて仕事を退職する若者が続出』という見出しのニュースです。
企業が長時間労働対策やハラスメント対策を行った結果、ホワイトになったんだと思うんですけど、それが受け入れられないのは、若者と会社側のすれ違いが生じているのかな、と。会社って、働く人と組織の相互関係で成り立っているのだから、若者側も『もう少し厳しくしてください』とか、自分に厳しくするだけでいいような気もするし。
それに、最近は複業も増え始めているので、余った時間や力は、自分のスキルアップに費やして、時間とお金を稼いでいけばいいのではないか、と思います。ゆるすぎるならもっと厳しくしてほしい、と声を上げてみることも大事ではないでしょうか」
4. Risaさん「バンクシーはどんな思い出ウクライナに行き、作品を描いたのかな」
「ロシアによるウクライナ侵攻はずっと気になっています。2022年2月24日から始まって、約6か月が経ちました。収束する気配すら感じられない中で、有名アーティストのバンクシーが11月、ウクライナの首都キーウ近郊でいくつか作品を残したことが話題になっていました。
描かれていた中のひとつに、柔道着を着た大人を投げ飛ばしている小さな子どもの作品がありました。柔道の愛好家として知られるロシアのプーチン大統領に、ウクライナが果敢に挑んでいる様子を描いたものではないかとされているようです。個人的にバンクシーのファンなので、どういった意向でウクライナに赴き、このような作品を残したのか気になります」
5. 秋村遊さん「アメリカの中絶権の問題について。平和に議論したいトピックです」
「最近気になったニュースは、アメリカで議論されている『中絶権』の問題についてです。中絶という選択肢は、命を奪う行為なのか、それともひとつの選択肢として残すべきなのか……同じ女性でも賛否両論あると思います。
もっと議論すべきだとは思う一方で、このトピックになると、感情的になってしまう人も多いような気がします。生命や人権に関わるセンシティブな問題だからこそ、お互いの意見をしっかり聞いて、平和に話し合えたらいいなと思います」
国内外問わず、またスポーツ、カルチャーなど、幅広いジャンルのニュースが気になっているようでした。2023年はどんなニュースがあるのでしょうか。ハッピーなニュースが多い1年になるといいですね。
Photo:Eri Miura
Text:Ayuka Moriya