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女性が政治の場面にいることが当たり前の世の中に。草の根運動から社会を変える大学生【山島凜佳・19歳】

女性が政治の場面にいることが当たり前の世の中に。草の根運動から社会を変える大学生【山島凜佳・19歳】

「気になる10代名鑑」の298人目は、山島凜佳さん(19)。大学で心理学について学びながら、政治のジェンダーギャップ解消に向けたアクションをしている「FIFTYS PROJECT」のメンバーとして活動しています。もともと政治に対する強い関心は抱いていなかったという山島さんが活動を始めたきっかけや、内に秘めた想いについて、聞いてみました。

山島凜佳を知るための5つの質問

Q1. いま、取り組んでいる活動について教えてください。

日本の政治のジェンダーバランスについて考える『FIFTYS PROJECT』のメンバーとして活動しています。このプロジェクトは、ジェンダー問題に関心がある10代から30代までの人たちと一緒に、選挙に向けて立候補者のためにできることを考えたり、選挙についての勉強会をしたりといった、投票すること以上の政治参加の方法を考えています。

いまは2023年の春にある統一地方選挙に向けて、市議会、区議会、町議会でトランス・シス女性、Xジェンダー、ノンバイナリー等の立候補者を募集して、支援する取り組みに力を入れています

 

 

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Q2. 活動を始めたきっかけは?

「きっかけは、石川県金沢市の市長選挙で選挙ボランティアを経験したこと。たまたま帰省していたときに、地元で選挙が行われることをニュースで知ったんですが、女性の候補者がいたことに、正直驚いて。

ジェンダー問題には以前から関心があったのですが、自分の住んでいる地域で女性立候補者がいるなんて、思っていなくて。一気に興味が湧いて、ほぼ1か間、選挙に携わることにしたんです。選挙運動では、大学の先輩を通じて知り合っていた『一般社団法人NO YOUTH NO JAPAN』の能條桃子さんと一緒に、その女性候補を応援したんです。

残念ながら、その候補は当選できなかったのですが、選挙が終わった後も、能條さんとはよく政治やジェンダーについて話すようになりました。その中で『大事な意思決定の場に、限られたカテゴリーの人しかいられないのはおかしい』って思うようになって、『FIFTYS PROJECT』を立ち上げたんです。

正直、選挙に携わる前は、政治ってなんか難しいし、よくわからないというイメージしかなく、投票にも、行ったほうがいいんでしょくらいの気持ちで行っていました」

Q3. 活動をする中で、つらかったことや悩みなどがあれば、教えてください。

「2022年7月の参議院議員選挙のとき、『#女性に投票チャレンジ』という活動をしていて。ありがたいことに、取材してもらう機会も多かったんですが、『女性活躍』『ジェンダー』『政治』というトピックだと、心ない言葉がSNSで投げかけられることもあって……。このとき、選挙に関する報道の不自由さや、ジェンダー問題を取り上げて記事にしてもらうことの難しさを知りました。

また活動をしていく中で、もともと投票も行ったことがなく、政党の違いもわからなかった19歳の私が、人前で政治のことを語る資格なんてないのでは……と悩んでしまったことも。だけど、そんな私が話すからこそ興味を持ってくれる人もいて。いまでは、そもそも政治はみんなのもので、誰でも話せるべきものだと思って活動しています」

Q4. 印象的だった出会いがあれば、教えてください。

「ジェンダー平等な社会の実現を目指す、U-30が集まるサードプレイス『ジェンカレ』での出会いは、どれも印象的です。

ジェンカレでは、アカデミアやビジネスなど、最前線でジェンダー平等の実現を成し遂げるために活動している方のお話を聞くことができるんです。また受講生それぞれが、それぞれの立場でジェンダー問題の解決に対して、できることをしているので、私も頑張ろう!と励まされます。

地元にいたときはジェンダー問題に関心があるというと、『意識高い系でしょ』って思われることもあったのですが、上京してからは、ジェンカレで出会った人や大学の友だちなど、話せる機会が増えていきました」

 

Q5. 活動を通して、社会で実現させたいビジョンがあれば、教えてください。

政治を自分ごととして捉えられるような、政治に関わることにハードルを感じないような世の中にしていきたいです。

私が選挙運動の様子をInstagramのストーリーで発信すると、『凜佳がやっているから、政治のことを調べるようになったよ!』と言ってくれたり、中にはボランティアを手伝ってくれたりする友達もいました。私という存在を通じて、身近な人たちが政治について話すきっかけをつくれたらいいなと思っています。

自分自身で政治家を志すという選択肢もあるけど、いま決められることじゃないかな。まずは目の前でできることとして、候補者のサポートをFIFTYS PROJECTを通して行っていきたいです!」

山島凜佳のプロフィール

年齢:19歳出身地:石川県金沢市所属:お茶の水女子大学 生活科学部 心理学科、FIFTY PROJECT趣味:人間観察大切にしている言葉:Be the change that you wish to see in the world.(マハトマ・ガンディーの言葉)

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Photo:Eri MiuraText:Ayuka Moriya

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Ayuka Moriya

エディター

1999年生まれ、秋田県出身。東京外国語大学 国際社会学部在学時よりライター・エディターとして主にインタビュー記事の執筆、ディレクションに携わる。Steenzでは、2021年ローンチ当初より「気になる10代名鑑」のコンテンツ制作を担当。

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