「気になる10代名鑑」の295人目は、宮原俐々帆さん(17)。俳優を目指して活動する傍ら、監督としての一面も持っています。高校生になってから、本格的に活動を始めたという宮原さんに、演技についての思いや初めて監督を務めた作品のことなど、根掘り葉掘り聞いてみました。
宮原俐々帆を知るための5つの質問
Q1. いま、取り組んでいる活動について教えてください。
「俳優を目指して、オーディションなどに挑戦しています。小さいころから漠然とした俳優への憧れはあったんですけど、本格的にお芝居を始めたのは、高校1年生のとき。映画監督をしている知り合いの方がいて、その方の作品に出演したことがきっかけで、お芝居の魅力にすっかり虜になってしまって。
また、演じるだけでなく、映画をつくってみたいという気持ちもあって、監督としても活動しています。今年の3月から半年くらいかけて、『8月31日』という作品をつくりました。
私にとっての初監督作品で、NPO法人映画甲子園主催『高校生のためのeiga worldcup2022』に出品し、作品は佳作を、そして私自身も、篠本賢一演技賞を受賞することができました」
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Q2. 活動をする上で、どんなことを大切にしていますか?
「作品を通して誰かを救ったり、勇気を与えたりできるようになりたいと思っています。
私がこれまで出演してきた作品って、あまりハッピーな話じゃないことが多くて。初めて演じた役も、複雑な家庭環境で虐待を受けている女の子だったし、初監督した『8月31日』も、学校に居場所を感じられない、いじめや自殺に関する話でした。
でも、そういった明るくないストーリーだからこそ、本当に悩んでいる人に対して、少しでも希望とか勇気を与えられるような演技をしたいと思っています」
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Q3. 活動をする中で、つらかったことや悩みなどを感じることはありますか?
「自分の演技に対する未熟さに、いつも壁を感じています。いまは事務所に所属していないので、毎日映画やドラマを観ながら、自分なりに演技の勉強をしています。特に私は笑うことが苦手なので、自然な笑顔をつくるのがすごく下手で……。
なかなか演技ができる機会がないのも心苦しいです。事務所に所属するためにオーディションにも挑戦しているのですが、コロナ禍になってから、審査の基準にライブ配信があったりして……。俳優を目指しているのに、演技じゃない部分で頑張らなきゃいけない状況に、もどかしさを感じることもあって。
でも、演技する場がないならつくればいい!と考えて、仲間を集めて、監督として映画をつくることにしたんです」
Q4. 印象的だった出会いがあれば、教えてください。
「監督をして気づいたのは、映画をつくるのには、すごくいろんな人が関わっているということ。そして、人脈の大切さに気づかされました。
私にとって、これまで関わってきたひとつひとつの作品はどれも印象的で、大切な出会いですが、中でも共演して仲良くなった子と、撮影が終わった後も遊びに行ったり気軽に話したりできる関係になっているのは、すごく嬉しいです。
夢は違うけど、同じく芸能の世界で活躍したい友達と『お互い一緒にテレビに出たいね』と話すこともあります。学校以外のところで青春を送っている気持ちになって、私も頑張ろうってすごく励みになります」
Q5. 今後の展望は?
「監督の経験も刺激的だったけど、これからは俳優のほうに比重を置いていきたいと思っています。やっぱり、演技をすることが好きなので。そのためにも、まずは事務所に所属することが第一関門かなと思っています。どんな役でも演じられるような俳優になりたいし、泣く演技は得意なので、それを極めていきたいです。
でもいつかまた、監督もできたらいいなと思っています。同世代で役者をやっていたり、監督をやっていたりする人はたくさんいるけど、どっちもやっている人ってあまりいないと思うので。
それに、監督の立場になることで、演じているだけのときと違った視点で、演技の勉強ができるんです。特に、藤井道人さんや今泉力哉さんがつくる作品がどれも大好きで、憧れを感じています。いつかおふたりとご一緒できるように頑張っていきたいです」
宮原 俐々帆のプロフィール
年齢:17歳
出身地:東京都
所属:なし
趣味・特技:映画鑑賞・空手(初段)
影響を受けた作品:グレイテスト・ショーマン
宮原 俐々帆のSNS
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Photo:Eri Miura
Text:Ayuka Moriya