Teen's Snapshots

福島県双葉町の魅力を発信!『双葉まるごと文化祭』プロジェクトの立ち上げ人【宮内愛音・19歳】

福島県双葉町の魅力を発信!『双葉まるごと文化祭』プロジェクトの立ち上げ人【宮内愛音・19歳】

「気になる10代名鑑」の286人目は、宮内愛音あのんさん(19)。慶應義塾大学に在学するかたわら、『双葉まるごと文化祭』プロジェクトを立ち上げ、福島第一原子力発電所の事故に見舞われた福島県双葉町の地域おこしに関する活動に取り組んでいます。双葉町の人たちとの対話を重ねてきたという宮内さんに、活動への想いや原点について伺いました。

宮内愛音を知るための5つの質問

Q1. いま、取り組んでいる活動について教えてください。

福島県双葉町の『いま』を伝える活動に取り組んでいます。双葉町は、福島第一原子力発電所の事故が発生した場所で、震災の爪痕が残る地域のひとつです。

たしかに双葉町は被災した地域ではあるけど、決してかわいそうな地域のままではないと思っていて。少しずつ復興をしているのに、世間のイメージは、東日本大震災直後の11年前の印象で止まっているように感じるんです。

そこで、ネガティブなイメージではなく、『たのしそうなまち』として双葉町を知ってもらって、多くの方がまちを訪れるきっかけづくりするためのプロジェクト『双葉まるごと文化祭』を立ち上げました。文化祭は今年の9月23日に無事に終了し、都内の大学生や双葉町にゆかりのある方々など、たくさんの方に来ていただきました」

 

Q2. 活動を始めたきっかけは?

「リクルートが主催する『WOW!BASE』というワークショップに参加したことがきっかけです。Instagramのストーリーの広告でたまたま流れてきて、当時、地方創生になんとなく興味があったので参加しました。

このワークショップは、いくつかの地域の課題に対して、その地域の人たちを巻き込みながら解決に取り組むというもの。そのうちのひとつが、双葉町でした。双葉町を選んだのは、なんとなく親近感を感じたから。私は茨城県沿岸部の出身で、震災で被害を受けた地域だったんです。

ワークショップでは双葉町の関係人口を増やす施策を考える企画をやっていったのですが、せっかく双葉町と関係ができたということで、ワークショップが終わったいまも、定期的に双葉町に足を運んで活動しています」

 

Q3. 活動を始めるときに、いちばん最初におこなったファーストアクションは?

「地域の人たちとの対話です。まずは顔と名前を覚えてもらわなきゃと思って、大学などの合間をぬって、月に3回ほど福島県に足を運び続けました。それと、私たちはいわば『よそ者』。よそ者として関わる覚悟を持って、双葉町の方々と接するように心がけていました。双葉の方々のありののままの言葉を聞くことも、大切にしています。

そうして双葉町にもともと住んでいた方や役場で働かれている方などと対話を重ねていき、いまは双葉町で町議会議員をされている方と一緒にプロジェクトを進めています」

Q4. 印象的だった出会いがあれば、教えてください。

「どの出会いも印象的なのですが、双葉町の人って本当にあたたかいんです。私の出身地もそうですが、田舎ってよそ者を嫌がる風土が少なからずあると思うんです。だけど、双葉町の方からはそれを感じたことがなくて。それは震災を機に、町に住んでいた人全員が追い出されて、ある意味で『よそ者』になった経験があるからなのかなと思ったり……。

初めて双葉町に行った日のことはすごく覚えています。2022年3月12日、震災からちょうど11年と1日が経った日でした。10年以上、誰の手も入らず、誰の視線を受けてこなかった町からは、独特の寂しさを感じました

Q5. 活動以外に、ご自身のパーソナリティが伝わるような、好きなものや、興味があることはありますか?

「チアです。かれこれ10年ほど続けています。ここまでチアを続けられているのは、チアの目的と私の性格が合っているから。

チアは自分が主役でもありながら、競技の目的自体が、人を元気づけたり、選手を応援したりすること。私は自分の中から湧き出る感情より、目の前にいる人の幸せが見えることが自分にとって、モチベーションになることが多いんです。

そう考えると、双葉町のプロジェクトと通ずるところがあるかもしれません。イベントは終わりましたが、これからも双葉町で楽しいことを企んでいきたいと思っているので、ぜひ足を運んでみてください!

宮内愛音のプロフィール

年齢:19歳
出身地:茨城県神栖市
所属:慶應義塾大学
趣味:東海オンエアのYouTubeをみること

宮内愛音のSNS

★Instagram

 

 

View this post on Instagram

 

A post shared by anon (@anon.m21)

Photo:Eri Miura
Text:Ayuka Moriya

SNS Share

Twitter

Facebook

LINE

Ayuka Moriya

エディター

1999年生まれ、秋田県出身。東京外国語大学 国際社会学部在学時よりライター・エディターとして主にインタビュー記事の執筆、ディレクションに携わる。Steenzでは、2021年ローンチ当初より「気になる10代名鑑」のコンテンツ制作を担当。

View More