世の中にあふれる情報から、10代が知っておくべき話題をお届けする、「Steenz Breaking News」。今日は、プラスチックフリーやプラスチック削減に取り組むコスメについてご紹介します。
プラスチックフリーでも可愛いコスメ
サステナブルな取り組みを行うコスメブランドにとって、大きな課題となるのが、その容器です。美容業界は毎年1200億個単位の包装廃棄物を出していると言われていて、その多くがプラスチック。プラスチックの多くは有効なリサイクルが行われずに埋立地に辿り着き、マイクロプラスチックに分解されると海に流出します。そのため、さまざまな手法で美容アイテムのプラスチックを減らす取り組みが行われています。
味のあるパッケージが目を引く!紙製コスメ
今回は、プラスチックを減らす取り組みをしている、注目ブランドをいくつかご紹介ます。まずは紙でできた容器にこだわるブランドです。
Axiology
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「Axiology」の「3-in-1 メイクアップバーム」は100%プラスチックフリーにするため、カラーバームを紙で包み、紙箱に収納しています。さらに使われている紙は、バリ島の紙ゴミをリサイクルする女性団体と提携して作られたもの。ゴミを減らし、さらに女性の雇用を生み出しながら、使い終わった後のゴミも削減するという完璧なサステナブルアイテムです。
TOUN28
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韓国ブランドの「TOUN28」は、マーケティング手段ではなく使命として環境配慮を行うという信念から、2016年にいち早く紙パッケージを開発。クリームや液体を入れる紙容器というのが実用化が難しく、500回以上もの試作の末、現在のパッケージが誕生しました。蓋のプラスチックを除く92%の紙はリサイクル可能。またヴィーガン協会(The Vegan Society)の認証を受けたボディクリームなど、処方にもこだわっています。
primera
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韓国ブランドの「primera」から、紙チューブが登場しました。サンクリーム「スキンレリーフUVプロテクターEX」のパッケージは、従来容器に比べて70%のプラスチックを削減することに成功。さらに外箱にもサトウキビの残留物を100%使用し、大豆インクでプリントを行うなど環境に配慮しています。SPF50+、PA++++と高い紫外線遮断効果ながらスキンケアクリームのような肌のしっとり感と、汗や皮脂を吸着するバランスパウダー配合で使用感も人気のアイテム。
早く育つバンブー素材を活用したパッケージ
日本でもおなじみの「竹」も、注目のエコ素材。短期間で急速に成長するため、資源が供給できるうえ、耐久性に優れ、再利用にもピッタリ。そんな竹を用いたパッケージを活用するブランドをご紹介します。
Elate
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カナダ発コスメブランド「Elate」の創設者、Melodie Reynoldsは、美容業界で20年以上のキャリアをもつ人物。サステナブルではない業界の慣習に、長く落胆してきたといいます。そこで生まれたのが、75%以上がリサイクル可能なパッケージ。特に人気の高いアイテムがカプセルパレットです。
繰り返し使うことができる竹製のパッケージには、自分で好きなアイシャドウやフェイスカラーをセットすることができます。また容器だけでなく、利益の2%をブランドと価値観を共有する慈善団体に寄付するなど精力的に活動を行っています。
superzero
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アメリカのパーソナルケアブランド「superzero」は、プラスチックフリーのヘアケアバーやボディソープを販売しています。バーは小さく見えますが、ボトル2本分もの容量があるそう。セラミド、スクワランなど保湿成分を含んだボディクリームバーは、竹製で繰り返し使える収納ケース付き。
このように、代替素材による工夫でプラスチックが削減されつつあります。しかし、プラスチックを取り除くことがゴールではありません。例えばプラスチックの代わりにガラスを使用すれば重量が増え、輸送時の二酸化炭素排出量が増えてしまいます。また紙素材を使用すれば軽くなりますが、森林伐採などの悪影響も懸念されます。コスメを選ぶ際には、これらの問題を思い出しながら選んでみると、より自分にしっくりくるアイテムに出会えるかもしれません。
Text:Anna Usui