2022.11.24 Teen's Snapshots

ちょっぴりブラックなコラージュアートで環境問題を提起！エコカルチャーを定着させたい【Risa・19歳】

「気になる10代名鑑」の267人目は、Risaさん（19） 。専門学校で起業やビジネスについて学ぶ傍ら、高校時代から関心のある環境問題について、学生団体を立ち上げたり、メディアで発信したり、社会を風刺するようなコラージュアート作品を創作したりしています。そんなRisaさんに、活動を始めたきっかけやこれからの目標について聞いてみました。

Risaを知るための5つの質問

Q1. どんな活動をしていますか？

「『ノンオトメガール』という名前で、アーティスト活動をしています。私の皮肉屋な性格を活かして、政治や環境問題をテーマに、ブラックジョークを効かせたコラージュ作品を制作しています。

特に環境問題に関心があって、高校時代から学生団体を立ち上げて、ウェブマガジンやSNSで発信したり、イベントを企画したりしてきました。高校卒業前には、フィガロジャポンが開催した『Business With Attitude』というピッチイベントに参加し、『Earth Calendar』というプロダクトについて、プレゼンもしました。これは、気候危機の課題を抱える地球のためにできることを書いた日めくりカレンダーで、来年の販売に向けて準備しているところです」

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Q2. 活動を始めたきっかけは？

「母の故郷であるフィリピンに行って出会った、ストリートチルドレンの女の子の存在がきっかけです。お金も家も家族もいない彼女と目が合ったとき、世界の格差の現状を目の当たりにした気がして、思わず涙が出てしまったんです。

当時、私は中学1年生だったのですが、その出会いを機に、世界で起きている問題について本気で考えるようになりました。いまも彼女の存在は心にずっとあって、あのときフィリピンで出会った彼女が、笑顔で生きていける社会をつくりたいという気持ちがあります」

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Q3. 活動をする中で、つらいことや壁を感じることはありますか？

「高校生のときから環境問題について発信する活動をしていたので、周囲から『意識高い系』っていわれていました。学校には活動のことを話せる友だちはいなかったし、応援してくれる人も少なくて。ただひとりの友達以外、話していなかったと思います。

でもいまは、学生団体の仲間や、在学している専門学校の仲間は、たとえ意見が合わなくても、しっかり向き合って話し合ってくれるんです。それがすごくありがたくて。特に先生たちや、活動を通じて接点を持てた企業の方々からいただくフィードバックから、自分にはなかった気づきをもらえることがたくさんあります」

Q4. 影響を受けた人や作品などがあれば、教えてください。

「ココ・シャネルに影響を受けていると思います。お気に入りの本も『シャネル哲学』という啓発本です。

シャネルの名言はたくさんありますが、『かけがえのない人間になるためには、常に他人と違っていなければならない』という言葉がいちばん好きです。

私は小さいころから、ハーフだったからか、どこにいてもまわりのみんなとは少し違っているような感覚があって。日本では『出る杭は打たれる』といわれるし、人と違っていることを、すごく恐れていました。だけど、『違っていてもいい』と肯定してくれるこの言葉と出会えて、ありのままの自分を受け入れて、活動ができるようになりました」

Q5. 今後の目標は？

「アートやメディアを通して、もっとたくさんの人が、地球のことを少しでも考えるようになるコンテンツをつくり続けていきたいです。目標は、誰もが地球のために選択できるエコカルチャーを、日本で、そして世界で根付かせること！

私が思うエコカルチャーは、誰もが当然のように地球のことを考え、選択できる文化のこと。『誰もが』っていうところがポイントで、アクティビストのように、地球のために一生懸命活動することが普通になれば、それがいちばんだけど、すごく難しいじゃないですか。エシカル疲れにもなりかねないし。

私自身、環境問題についてよく考えているし、興味はあるけど、日々をそれだけに捧げているかっていわれると、全然そうでもないです。でもマイボトルやマイバッグを持ち歩いたり、レストランにヴィーガンのメニューがあったらそれを選んだり、プラスチックフリーの商品を自然に取ったりはします。あと、古着屋に行ったりとか。

こういうのは私にとって、全然苦に感じない。だって、やれる範囲のことだけをやっているから。だから、まずは小さく始められるきっかけを、自分のアクションで届けられたらいいなと思っています」