「気になる10代名鑑」の263人目は、高須裕大さん(19)。創設17年目の学生起業家コミュニティ『Keio Business Community』のプログラムのひとつ、『WHY ME?』でリーダーを務めています。クールに生きることも可能な環境で、あえて泥臭く努力する道を選んでいるという高須さんに、活動の中身や、12月に開催されるイベントのことまで、詳しく聞いてみました。
高須裕大を知るための5つの質問
Q1. どんな活動をしていますか?
「慶應義塾大学のビジネスサークル、『Keio Business Community(KBC)』に所属していて、副代表をしています。KBCは17年の歴史のあるサークルで、ビジネスコンテストやアクセラレータープログラムを毎年行っている、いわば起業家育成集団。コアで活動しているのはだいたい20名ほど。僕は今年のアクセラレータープログラム『WHY ME?』でリーダーを務めていて、12月に開催されるイベントに向けて、準備の真っ最中です。
アクセラレータープログラムというのは、簡単に説明すると、メンタリングや適する環境を提供することによって、起業を促進するプログラムのこと。今年のプログラム『WHY ME?』では、真にミッションを持った学生起業家を育成することを目的にしています」
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Q2. 活動するうえで大切にしていることはなんですか?
「『WHY ME?』で大切にしているのは、大きな夢を持つことを馬鹿にせず、泥臭く生きることをカッコイイと考え、『世の中を変えてやろう!』という大志をもつ、最強の学生起業家集団を育成すること。
後に世の中を大きく変えるようなスタートアップ企業であっても、利益などがあまり出せずに苦しむ時間が、どこかで必ずあるといわれています。そういうつらいときにいちばん大切なのは、『なぜ、自分がその事業をやるのか?』という問いに対してのアンサー。言い換えれば、『自分がやらなくて誰がやる』という強い気持ちだと思うんです。
特に学生だと、将来や先のことを考えて、既存の枠組みに収まってしまいがちな人もいて。だから『WHY ME?』では、大きな夢を持つことを全力で応援したいんです」
Q3. 活動をしようと思ったきっかけは?
「きっかけは、スティーブ・ジョブズ。小学5年生くらいのときにスティーブ・ジョブズの伝記の漫画版を読んで、がむしゃらに頑張るその姿勢に感銘を受けました。特に映画『スティーブ・ジョブズ』の主人公のセリフにあった“We’re here to put a dent in the universe. Otherwise why else even be here?”という言葉が、心に残っています。
日本語訳すると『我々は世界に衝撃を与えるために存在するんだ。それ以外に何のためにいる?』。かっこいいなって。実際にはジョブズが言った言葉ではないという説もありますが……。
それに、通っていてた高校が付属校なのもあって、正直、特に頑張らなくてもそれなりに安定した将来が保証されているようなムードがあって。泥臭く頑張るような熱量や空気がなかったんです。そういう刺激的な環境を求めていたというのもあります」
Q4. プレッシャーを感じることはありますか?
「リーダーをやっているので、プレッシャーはもちろんあります。自分がやっていることが正しいのかという問いを常にぶつけてきたし、誰かから指摘されることが怖い自分がずっといて、何度も何度も確認したりしています。KBCは名前は変えつつも、17年間続いてきたという歴史がある。だから自分たちの代で失敗してしまうと、これからのKBCの信用にもかかわってきます。
そんなプレッシャーを抱える自分を支えてくれるのが、高校時代の部活で学んだことと、KBCの1年目の自分です。どちらも誰かのもとで、主体性を持って必死に動く経験が得られました。それがいま、役に立っていることを実感しています」
【Why Me?1週間経過!】Why Me?が1週間経過しました!🔥渋川駿伍様(@keelerx)ご登壇🔥ガイアックス吉川様(@Yoshikawa_says)主催アイディエーションイベント🔥豪華メンター様の初回メンタリングセッション様々、勢いよくはじまって行きました!ここから3ヶ月間、頑張って行きましょう! pic.twitter.com/XluBxeC0nA
— Why Me? – 起業家支援プログラム – (@whyme_kbc) October 11, 2022
Q5. 活動を通して実現したい社会や未来のビジョンがあれば、教えてください。
「学生ひとりひとりが自分の環境を自覚して、夢を持つことの素晴らしさを理解できる社会になってほしいです。恵まれた環境にいても、どこか斜に構えている学生が多いと感じていて……。全力で頑張らないことがかっこいいと思っている人もいますよね。そういう人がいると、本当に頑張りたい人が頑張りづらくなってしまう。
キラキラしている人を妬むのではなく、背中を押す。泥臭く頑張っている人を応援する。それが当たり前になれば、個人主義社会であっても、少しは気持ちが楽になるのかなって感じています」
高須裕大のプロフィール
年齢:19歳出身地:東京都世田谷区所属:慶應義塾大学経済学部PEARL2年、Keio Business Community趣味:テニス、グルメ、ゲーム
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Photo:Eri MiuraText:Ayuka Moriya