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アーモンドがプラスチックの替わりに?進歩するマイクロプラスチックフリーなコスメ事情【Steenz Breaking News】

アーモンドがプラスチックの替わりに?進歩するマイクロプラスチックフリーなコスメ事情【Steenz Breaking News】

世の中にあふれる情報から、10代が知っておくべき話題をお届けする、「Steenz Breaking News」。今日は、コスメアイテムに含まれるマイクロプラスチックについて。環境に与える影響について考えるとともに、注目が集まりつつある代替アイテムをご紹介します。

マイクロプラスチックって結局「環境悪」なの?

環境問題の話題になると登場する「マイクロプラスチック」というワード。これは、5ミリ以下の細かいプラスチックのことで、洗顔料や歯磨き粉のスクラブ、アイシャドウやリップ、また洗濯によって流れ出た合成繊維まで、さまざまなものから排出されています。

このマイクロプラスチックはその小ささから、下水のろ過装置をすり抜け、海までたどり着きます。直接的な海洋汚染に加え、マイクロプラスチックを通う生物が食べてしまう、さらにそれを人間が食べることで人体に影響を及ぼすという、生態系や人間への健康被害も問題に

プラスチックは分解されてなくなるまでに数百年から数千年かかるとされていますが、イギリス南極調査の研究によると、深海などの極地環境では、さらに長い時間がかかる可能性があるといわれています。

だからこそ、マイクロプラスチックを出さないことが大切なのです。流出を防ぐ洗濯ネットを使ったり、マイクロプラスチックフリーの商品を使ったりなど、今すぐできる方法がたくさんあります。

肌にも嬉しい!マイクロプラスチック代替アイデア

上述しましたが、マイクロプラスチックは、ユーザーが心地よく使えるように、さまざまなコスメにも使用されてきました。例えば、均一な大きさと形のスクラブ、まつ毛のロングラッシュ効果を出す顔料、以前の記事でもご紹介したグリッターなど、数え切れないほどの種類があります。

 

一方、マイクロプラスチックフリーを達成するため、代替原料を使った商品も登場しています。英国発のナチュラルコスメブランド「LUSH」は、フェイススクラブに砕いたアーモンドを使用。水と混ぜ合わせるとクレンジングミルクが出てきて、適度な油分が潤いを与えつつ、汚れを浮かせてくれます。また取り除いたアーモンド殻は加工用機械の燃料として使用したり、欠けてしまったアーモンドを加工食品に利用したりなど、ゴミ削減の活動もしているそう。

 

またクリーンビューティコスメとして知られる「bareMineralsベアミネラル」も、マイクロプラスチック(マイクロビーズ)不使用をうたうブランド。代表製品の「オリジナル ファンデーション」はミネラル成分100%で、つややかな仕上がりだけでなく、肌への軽く優しい付け心地までかなえてくれる優れものです。さらに「ベアミネラル」は、主要製品のほとんどがヴィーガン処方で、動物実験も行っていません。

 

 

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マイクロプラスチックフリーな選択を

上記2ブランド以外にも、マイクロプラスチック削減活動を行っている企業はあります。日本では資生堂やコーセーなどが、洗い流すタイプの商品など、一部商品でマイクロプラスチックの使用を取りやめたり、生分解性原料を使用したりと環境配慮を行っています。こうした取り組みを行う企業から商品を探すほか、100%天然成分を使用しているコスメもプラスチックフリーだとわかりやすいので、選びやすいはず!

さらに、マイクロプラスチックの代替製品の開発もさまざまな企業が取り組んでいて、食品大手の味の素は、生分解性の高い、化粧品用マイクロプラスチックビーズを生み出しました。今後はこういった開発の進歩でも、サステナブルな選択肢が増えていきそうです。

Reference:味の素、生分解性の高い化粧品用マイクロプラスチックビーズ代替品の開発に成功

Text:Anna Usui

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Anna Usui

ライター

フリーランスの美容ライター。海外市場やエシカルコスメなどを中心に、美容情報を取材、執筆。 

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