
「気になる10代名鑑」の1006人目は、岡田ちうねさん(17)。高校2年生での留学を機に、フィジーの子どもたちへサッカーボールと空気入れを届けるプロジェクトに注力しています。将来は、発展途上国の支援や社会問題解決に携わる職に就きたいと語るちうねさんに、きっかけとなったフィジーでの経験や活動で辛か
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国際問題
ったことについて、詳しく聞いてみました。
ちうねを知る5つの質問
Q1. いま、いちばん力を入れている活動は?
「フィジーの子供たちにサッカーボールと空気入れを届ける活動をおこなっています。留学がきっかけで、フィジーの子どもたちのスポーツ環境に問題意識を持つようになり、高校2年生のときに、クラウドファンディングの計画を始めました。
そして、約2ヶ月という期間で141人もの支援者の方々にご協力いただき、目標金額としていた50万円を大きく上回る64万3500円を集めることができました。いまは、実際にサッカーボールや空気入れのメーカーにアポイントを取り、現地の小学校を中心にそれらを配るための準備に力を入れているところです」
フィジーの子供達に空気入れとサッカーボールを届けるためにクラウドファンディングを行っています。3月9日から支援が可能になります!ご興味がありましたら是非ご覧ください。
クラファン公式サイト↓https://t.co/jfpy6325S8
インスタグラム↓https://t.co/HtlN9ccchq pic.twitter.com/gz3tt43O8z
— ちうね/Chiune 〇日後にフィジーへサッカーボールを届ける高校生🇫🇯 (@Chiunetobibate8) March 2, 2025
Q2. 活動を始めたきっかけは?
「発展途上国に興味を持って、高校2年生のときに、フィジーの語学学校へ留学しました。放課後にはよく地元の子供たちとサッカーをして過ごしたのですが、みんな本当にサッカーが大好きで、いつも楽しそうに遊んでいるんです。ただ、よく見てみると、使っているボールがかなりボロボロの状態で。
それから、ホームステイ先のホストブラザーが使っていたサッカーボールに、たまたま持っていた日本の空気入れで空気を入れてみたところ、とても驚かれたんです。話を聞くと、フィジーでは持ち運びができるような空気入れは少なく、値段も手軽ではないとのことでした。
これがきっかけとなって、サッカーボールと空気入れを届けることで、サッカー好きな子どもたちの夢を応援したいと強く思うようになったんです」
Q3. 活動にあたってのファーストアクションは?
「フィジー留学のときの語学学校の方に協力してもらえるかどうかを相談しました。右も左も分からない状態からのスタートだったので、常に動きながら、本当に多くのひとに助けていただきました。
特に大きかったのは、『企業に向けてSDGsと関連付けて発信する』という自分にはなかった視点を与えてもらったことです。このおかげで、FC東京社会連携推進部にも企画を応援していただけることになり、環境に配慮されたサッカーボールをプレゼントしてもらうこともできました。
そのほかにも、インフルエンサーとコラボ動画を撮影したことで、プロジェクトについて多くのひとに知ってもらうことができたんです。想像していた以上にたくさんのひとに応援してもらえたことが、いまでも強く印象に残っています」
Q4. 活動をする中でつらかったことは?
「やりたいことをやっていたので、活動自体がつらいと感じることはあまりありませんでした。ただ、クラウドファンディングのリターン設定については、本当に試行錯誤しました。
『支援してくれた証となるような、形に残るものがリターンに含まれていないと、大人はなかなか動いてくれない』というアドバイスを受け、日本でも見かけるフィジーのミネラルウォーターをリターンに含めることを検討していました。でも、契約の手続きや、リターンにかかるコスト、そして残された時間を考えると、クリアしなければならない問題が多くて……。
最終的には、フィジーの人びとからのメッセージや、子供たちが支援金で購入したボールで遊ぶ様子を動画で届ける、という形にしました。目標金額に届くかどうか、正直不安もありましたが、無事に達成することができ、本当に安心しました。
学業とクラウドファンディングの実施を両立させるのは大変でしたが、7月末にフィジーへの渡航も決まっています。実際に現地の小学校を訪問できる日が、いまからとても楽しみです」
Q5. 将来の展望は?
「発展途上国の支援や、社会問題解決に携わる職に就きたいと思っています。特に、社会貢献につながる団体の設立や起業などを視野にいれています。
フィジーに行って、クラウドファンディングをしてから、環境問題や貧困など、課題意識がどんどん広がっていて。まずは、広く国際関係学を学んだ後、地域研究をしつつ第二外国語も習得していきたいです。大学生の間に、サッカーとSDGsを絡めたイベントをして、次の世代にも、スポーツを通じて人種や経済的な壁が乗り越えられることを発信し続けていきたいです!」
ちうねのプロフィール
年齢:17歳
出身地:沖縄県那覇市
所属:沖縄カトリック高等学校、トビタテ留学Japan 8期生、学生団体トンガリーズ、イミペングインズ
趣味:サッカー、フットサル、外国語会話
特技:サッカー
大切にしている言葉:何事も全力でやり遂げる
ちうねのSNS
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本日、琉球新報様に私のクラウドファンディングプロジェクトについて記事にしていただけました!https://t.co/8slouhqCkh
— ちうね/Chiune 〇日後にフィジーへサッカーボールを届ける高校生🇫🇯 (@Chiunetobibate8) March 6, 2025
Photo:Nanako Araie
Text:Mizuki Maeda