
「気になる10代名鑑」の897人目は、井辻光斗さん(17)。「MBTI X DESIGN」という、性格診断のMBTIとデザインを融合させるプロジェクトを発案し、自己理解や他者理解への活用、個性が尊重される社会の実現をめざして活動しています。好奇心旺盛でさまざまな活動にチャレンジしている井辻さんに、活動のこと、今後の展望について詳しく伺いました。
井辻光斗を知る5つの質問
Q1. いま、いちばん力を入れている活動は?
「『MBTI X DESIGN』という、性格データを活用して、自己理解と他者理解を深めるプロジェクトに取り組んでいます。MBTI診断で得られた結果を生活のもっといろんな場面に反映できれば、合理的で満足度の高い生活を送ることができると信じているからです。いま、MBTI診断は急速に広まっています。ただ、あまりそのデータを活用することができていないように自分は感じるんです。
たとえば、もっと自分の性格に合ったデザインを日常生活に取り入れることができたら、ひとりひとりが自分らしさを表現しやすくなるし、他者との違いを理解し合える社会が実現できるのではないかと思っています」
Q2. 活動を始めたきっかけは?
「自分や友人の性格を深く理解できるツールとして、MBTI診断に感動したことがきっかけです。MBTI診断のおかげで、友人関係がより良好になることを実感しました。そこで、もっといろんな場面で使うことができないかと思って、中学生のころから独学で勉強してきたデザインとかけ合わせて、何か面白いことができないかと考えました。
昔から、経営者である父に憧れていたこともあって、新しいものや興味がある領域にはどんどん進んでチャレンジしていきたいんです」
Q3. 活動にあたってのファーストアクションは?
「まずは、MBTI性格診断についての基礎知識の収集と分析をおこないました。診断したことはあったけど、部分的にしか理解できていない部分も多かったので、MBTIタイプごとの性格特徴や行動パターンについて調査したんです。全部で16タイプあるので、それらすべてを理解しようとするのにかなり苦労しましたね。
また、その基本情報をもとに、それがデザインにどのように影響を与える可能性があるのかを考えました。具体的には、色、形、機能性、素材などの好みとMBTIタイプに相関があるのかどうかなど。一見かなり膨大なプロジェクトに見えますが、まずは自分たちの身の回りにいる人たちや、活動拠点にしている『SHIBUYA QWS』にも協力してもらって、ヒアリングを重ねていきました」
Q4. 活動をする中でつらかったことは?
「プロジェクト活動を進める中で、他の活動との両立が大変でした。一時はプロジェクト活動に加えて、学校生活、インターン先での活動、コンテストへの挑戦が重なってしまって。試験や課題は締め切りが決まっているし、高校生である自分にはいちばん疎かにできないこと。一方で会社での責任ある業務にも、しっかり結果を残していく必要がありました。
両立はとてもハードですが、どれも自分でやりたいと思って始めたことなので、最後までなんとかやり遂げられるように、休みも返上して取り組みました。
また、プロジェクトを進めていくうちに、年齢による差を感じる場面も増えていきました。特に年上の方や専門家との交流シーンでは、皆さんとの経験や知識の差に圧倒され、自分の未熟さを痛感。自分の意見を自信を持って伝えることや、説得力を持たせる方法にはいまも悩んでいます」
Q5. 将来の展望は?
「ひとりひとりの個性が尊重されて、誰もが自分らしく生きられる社会の実現に貢献したいと思っています。その手段として、ゆくゆくは起業も考えています。
まずは、いま取り組んでいるMBTI性格診断とデザインを組み合わせたプロジェクトを通じて、誰しもが自分自身を深く理解し、他者とより良い関係を築ける未来のきっかけをつくりたいです。いずれは、性格データを活用したアプリやサービスの開発にもチャレンジしていきたいと思っています」
井辻光斗のプロフィール
年齢:17歳
出身:東京都世田谷区
所属:聖学院高校 GIC 3期生、哲学メディア藝術ゼミ、麗タレントプロモーション、個人事業 Athenas代表
特技:演技、デザイン
大切にしている言葉:10年前に戻りたいと思っている今は10年後に戻りたいと思ってる今である
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Photo:Nanako Araie
Text:Ayuka Moriya