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一生コンテンポラリーダンスを踊り続けたい!社会と芸術を繋ぐダンサー【吉田渚・19歳】

一生コンテンポラリーダンスを踊り続けたい!社会と芸術を繋ぐダンサー【吉田渚・19歳】

気になる10代名鑑」186人目は、吉田渚さん(19)。今年の3月に高校を卒業し、現在はスタジオに所属しながら、コンテンポラリーダンスを踊っています。「あまり馴染みがないコンテンポラリーダンスの存在と魅力をもっと知ってほしい」と語る吉田さんの熱い想いに迫ります。

吉田渚を知るための5つの質問

Q1. どんな活動をしていますか?

コンテンポラリーダンスを踊っています。自身のコンテンポラリーダンスを追求しながら、ダンサーとして舞台芸術に携わる活動をしています。

コンテンポラリーダンスとは、国や地域によってカラーがまったく異なるので、定義するのが難しいんです。たしかに、他のダンスのジャンル、HIP-HOPやバレエと比べると、抽象的でわかりにくいかもしれない。

コンテンポラリーダンスは、形にとらわれずに、自由に身体表現できるのが魅力だと思います。ダンサーの体を媒介として、心や感情、想像力、感覚へのアプローチや、ダンスをしているからこそ出会うさまざまな瞬間や人、環境を大切にして踊り続けています」

 

Q2. コンテンポラリーダンスを始めたきっかけは?

「幼いころ、母がダンス教室を含め、いろいろな体験に連れて行ってくれたんです。そんな中で、8歳のときにハマったのがモダンバレエで。当時の記憶はほとんどないけど、一緒に行った弟のほうが体が柔軟で、逆に私は超硬くて悔しかったことは、いまでも覚えています。結局、弟はダンスをやらなかったんですが(笑)。

15歳のとき、都立総合芸術高校の定期公演でコンテンポラリーダンスを見て、衝撃と憧れを抱きました。私も先輩たちのもとで、あんなふうに踊りたい、もっとダンスを追求したい。そう思って、都立総合芸術高校を受験し、念願の舞踊専攻コンテンポラリーダンスコースに進んで、ダンス漬けの生活を送りました」

 

Q3. どんなことを大切にして活動していますか?

感謝を伝えること当たり前のことだけど、どんなに小さなことでも、面と向かって、感謝の気持ちをちゃんと言葉にして伝えたいと思っています。

いまの時代は、SNSも大切なコミュニケーション手段のひとつ。何かが終わった後には、誰よりも先に『○○さん、ありがとうございました』と連絡するようにしています。ただ言葉だけじゃなくて、名前をつけるのもこだわりです。名前を呼んでもらえたほうが、嬉しいなって思うので」

Q4. 活動を通じて、社会に届けたいものや想いがあれば、教えてください。

芸術がもっと身近に、手の届くところにあってほしい。より多くの人の日常の一部に芸術が存在してほしいと思うんです。

日本は世界に比べて、芸術に対しての考え方やダンスの発展、若手への支援などの仕組みで遅れを取っているのは事実。ダンサーは食っていけない、安定した職業じゃない……みたいな考えがまだ根強く残っている気がします。

私には、ダンスや芸術と向き合う時間がたくさんあるので、私のダンスを通じて、少しでも多くの人に、芸術に触れるきっかけや、好きになるきっかけを与えられたらとても嬉しいです

Q5. 今後の展望・将来の夢は?

海外で活躍するダンサーになりたいです。憧れのダンサーや先輩方を見るたびに、世界にはもっと面白いダンサーや作品や振付家がいて、私の知らない世界が広がっていることを実感します。

今年の夏は、カナダに行ってダンス漬けの日々を送る予定。実際に海外に飛び込んで、自分の目で確かめながら、ダンスを追求したいです。今は元気すぎるくらい元気に体が動くので、ずっと死ぬまで踊っていたいと思っています。

たとえ動けなくなってしまったとしても、ダンサーをそばで支えるコンディショニングトレーナーになって、ダンサーやアスリートをサポートしていきたい。私自身、怪我で苦労した経験があるので、正しい知識とトレーニング方法をシェアしたいなと思っています」

吉田渚のプロフィール

年齢:19歳
出身地:東京都江東区
所属:真島恵理バレエスタジオ•ダンスエマージ、Dance Base Yokohama
趣味:コンテンポラリーダンス
大切にしている言葉: ひとりの人との出会いの向こうには100人の人がいる。
「チャンスなんて、そうたびたびめぐってくるものではないわ。だから、いざめぐってきたら、とにかく自分のものにすることよ」(オードリー・ヘプバーン)

吉田渚のSNS

★Instagram

 

Photo:Eri Miura
Text:Ayuka Moriya
Edit:Takeshi Koh

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Ayuka Moriya

エディター

1999年生まれ、秋田県出身。東京外国語大学 国際社会学部在学時よりライター・エディターとして主にインタビュー記事の執筆、ディレクションに携わる。Steenzでは、2021年ローンチ当初より「気になる10代名鑑」のコンテンツ制作を担当。

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