Teen's Snapshots

飽くなき好奇心を武器に、誰もがまちを愛でる社会をつくる【山本幸歩・19歳】

飽くなき好奇心を武器に、誰もがまちを愛でる社会をつくる【山本幸歩・19歳】

気になる10代名鑑」32人目は、山本幸歩ゆきほさん(19)。先日、成人式を終え、もうすぐ20歳の誕生日を迎える山本さんにとって、2021年は「人生の変遷期だった」そう。教育や子育て、地方、ウェルビーイングを軸に活動する山本さんが感じる幸せや、大切にしている言葉を教えてもらいました。

■山本幸歩を知る10の質問

Q1. プロフィールを教えてください。

「岡山県出身で、慶應義塾大学総合政策学部の2年生です。上京して都内のシェアハウスを転々としています。今は、帰省期間中に地元に恩返しするほど、帰省にかかる費用が安くなるマッチングプラットフォームサービス『カエリタイ』の開発しています。

高校生のとき、フィンランドの教育に興味を持って、初めての海外なのに、ひとりで現地の学校に乗り込んでいっちゃうぐらい、怖いもの知らず。行動力と、小さい子とすぐ仲良くなれるのが強みです」

Q2. フィンランドの教育に興味を持ったきっかけは?

「高校生のとき、教育について考えるゼミに入っていて、調べているうちに、フィンランドにたどり着いたんです。フィンランドの教育って、幸福度に基づいて学校の成績の指標が定められていて、日本とは全然違っていて。フィンランドという国にどんどん興味が湧いて、行ってみたいなと思うようになりました」

Q3. 実際に行ってみて、どうでした?

「私が行ったのは2週間で、目的はフィンランドの教育について、実際に見てみようと思って行ったのですが、実際に行ってみると、教育を取り囲む自然とか、人とか、地域とかの良さに惹かれたのかもって思います。

行っちゃえばあっという間だったけど、行くまでは本当に大変で。留学エージェントに電話しても、『高校生がひとりで行って何するの?』って門前払いされたり。結果的に、いいホストファミリーに出会えたので、かけがえのない経験ができました」

Q4. 今、大学ではどんなことを勉強していますか?

「大学では、『卒近代におけるウェルビーイングを考える』ゼミに入っています。人はどこに幸福を感じるのか、という問いに向き合う日々を送っています」

Q5. 山本さんが幸せを感じる瞬間は?

何気ない日常や、“まち”に息づいている確かな営みに気づいたとき。自分の感性を大切にできる人とキャンドルを囲みながら話したり、お気に入りのカフェでラテを買って、オーナーさんとお喋りしたり、ふらっと立ち寄った本屋さんで時間を気にせずぱらぱらめくったり。そんな時間に幸せを感じます」

Q6.これから、どんな社会になってほしいと思いますか?

「いろんな制限がある現代だからこそ、ひとりひとりが、自分の望むライフスタイルで、自然に生きられる社会になってほしい。そのためにも、人とまちの関係性をアップデートすることが必要だと考えています。

特に私は、大学生が日本各地のいろんな場所や、地元に愛着を持って生きられるような社会を創っていきたいです」

Q7. 最近、新しく始めた挑戦はありますか?

「写真に言葉を添えて、Instagramに投稿すること。もともとカメラが好きで、よく撮るんですが、その日の出来事、思ったことをちゃんと言葉にもしようと思って始めました。あとは『10年日記』も書き始めました」

Q8. 生きる上でのポリシーがあれば、教えてください。

「私は『小さな好奇心の蓋を開ける冒険者』というのをフィロソフィーにしていて。どんなに小さいことでも気になったら冒険する、行動に起こすようにしています

ゼミで使うフレームワークに『PCCP』※と呼ばれるものがあって。私が入っているゼミでは、それぞれが永遠に変わらない自分のフィロソフィーをもっているんです」

※Philosophy:組織や個人が一貫して有する変わらない哲学、創りたい社会。Concept:プロジェクトごとに変わっていくテーマ。Contents:具体的な内容。Program:内容を実現するための5W1H+HowMuchで、きちんと落とし込んだもの。

Q9. 今後の展望は?

「地方を転々としながら、人とまちの関係性をアップデートしていきたい。2021年は「ザ・人生の変遷期」っていう感じで、赴くままに行動していたら、いろんな蓋が開きました。その反面、自分が何をしている人なのかわからなくなって、ラベルのない人になっていたような気もします。

でも、その時間があったから、ようやく自分がやりたいことが見えてきたんです。『最初は本気でやりたいと思っていなくても、本気でやったら、自分がやりたかったこと・観たかった景色に変わることだってある。だから、やる前からこれが本気でやりたいことなのかなんて悩まなくていい』という、Community Nurse Company株式会社代表取締役の矢田明子さんからいただいた言葉を胸に、地方から社会をもっと面白くしていきたいです」

Q10. 同じ時代を生きる10代にメッセージをお願いします。

10代って、たぶんそれだけで武器なんです。偉い人にも10代っていう理由で会えることもあるし、惜しみなく経験を話してくれる人もいる。法律に触れない限り(笑)、何をしても許されるのが、10代だと思います。いろんな繋がりができると、20代はもっと面白くなる気がします!」

■山本幸歩の今日のファッション

コート/axes femme ニット/MOUSSY パンツ/韓国通販 パンプス/Dorry Doll ネックレス/HARE

「以前、Steenzに出ていた中澤希公ちゃんとは大学が同じで、ふたりでZARAとかに買い物に行くことも。今日着ているファーのコートはあったかくて、触り心地も抜群。何色にも合うし、寒いこの時期にヘビロテしています」

■山本幸歩のSNS

★Instagram

★litlink

 

Yukiho Yamamoto lit.link(リットリンク)2002年岡山県生まれ。慶應義塾大学総合政策学部2年生。 最近は、存在意義も感じられるしあったかくて居心地もいいコミュニテlit.link

 

Photo:Eri MiuraText:Ayuka MoriyaEdit:Takeshi Koh

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Ayuka Moriya

エディター

1999年生まれ、秋田県出身。東京外国語大学 国際社会学部在学時よりライター・エディターとして主にインタビュー記事の執筆、ディレクションに携わる。Steenzでは、2021年ローンチ当初より「気になる10代名鑑」のコンテンツ制作を担当。

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