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タイで日本食レストランが5000店舗を突破!人気の理由は?【Steenz Breaking News】

タイで日本食レストランが5000店舗を突破!人気の理由は?【Steenz Breaking News】

世の中にあふれる情報から、10代が知っておくべき話題をお届けする、「Steenz Breaking News」。今日は、タイで日本食の人気が高まっているというニュースついて、ご紹介します。

タイの日本料理店、5000店の大台突破

東南アジアのタイで、日本食の人気が続いています。昨年12月に発表された、タイにおける2022年の日本食レストランの店舗数は、前年比21.9%増の5325店。ついに5000店の大台を突破しました。なぜタイで日本食が人気なのでしょうか。

寿司やラーメンの人気が牽引

日本貿易振興機構(ジェトロ)の発表によると、タイで2022年に新たにオープンした日本食レストランは1,404店。そのうち、特に「寿司」が448店、「日本食(総合和食)」が263店、「ラーメン」が185店ということで、寿司とラーメンの人気が、こうしたブームを牽引しているといえそうです。

その増加の理由としては、「普及型チェーン店、フランチャイズ展開店、タイ人経営の個店の増加が寄与した」ということです。

健康志向、訪日旅行者の増加が人気の背景に

タイのビジネス街にある日本食居酒屋。一見すると日本と見間違ってしまいそう。

ジェトロが2007年に調査を開始して以降、タイの日本食レストランの数は増加し続けています。

その理由として、考えられるのは、「健康志向の高まり」と「訪日旅行者の増加」。実際、日本食を好むタイの人々からは、「日本食は野菜が多く、タイ料理と比較して調味料の使用量も少ないため、健康によいと思う」「日本を旅行した経験から、タイ国内でも日本食を食べたいと思った」などといった声がよく聞かれます。

タイでは近年の経済発展に伴い、中間所得層が拡大し、日本を訪れる旅行者が増加しています。さらに所得の増加により、タイ料理よりも少し高めの価格設定である日本食に対して、抵抗感がなくなっていることも、日本食の人気が拡大する要因となっています。

さまざまなジャンルの日本食が進出

 

こうした需要の拡大を受けて、ここ数年で、日本のチェーン店が続々とタイに進出しています。定食屋の「大戸屋」や「やよい軒」、牛丼でおなじみの「吉野家」やとんかつの「まい泉」、天丼チェーンの「天丼てんや」、さらに「牛角」や「モスバーガー」まで、そのジャンルもさまざま。

2021年3月にタイに進出した「スシロー」

2021年3月には、回転すしの「スシロー」が進出し、現地で大きな反響を呼びました。日本と変わらない味とサービスで人気を呼び、数時間待ちの行列ができることも。2023年1月時点で、タイ国内の店舗数は13店にまで増加しています。

ジェトロは、「今後は、特に地方においてより広く日本食レストランが浸透するとともに、価格帯の多様化により、より多くの人に多様なかたちで日本食が提供されることが期待されている」と指摘しています。

今後も、タイ全土で日本食のブームは続き、同時に日本食レストランの競争も激化していきそうです。

Reference:
タイの日本食レストランが5,000店舗を突破、過去最大の増加数|JETRO
スシロー公式サイト(タイ)

Text&Image:Risako Hata

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Risako Hata

ライター

タイ在住のジャーナリスト。共同通信系メディアにて5年のタイ駐在を経て独立。現在は、アジアの経済や人道問題、SDGsに関連する記事を執筆。

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