
「気になる10代名鑑」1363人目は、藤原康太郎さん(17)。自身の野球経験から「スポーツ界の情報格差」という大きな課題に向き合い、プラットフォームの構築に向けて準備を進めています。いまはビジネスコンテストを運営する団体で、経営の手法を学んでいる最中という藤原さんに、野球経験者としてなぜビジネス分野へ挑戦するのか、そのきっかけや実現したい未来について聞いてみました。
藤原康太郎を知る5つの質問

Q1. いま、いちばん力を入れている活動は?
「高校生によるビジコン団体『VentryX』の副代表として活動しながら、スポーツにおける情報格差を解消するプラットフォームの構築に向けた準備を本格的に進めています。
ぼくは中学時代に硬式野球のクラブチームに所属し、全国大会レベルの環境に身を置いていました。そこで目の当たりにしたのは、実力はあるのに情報の不足ゆえに、有力校のスカウトの目に留まらない選手が数多くいる現状でした。
受験が終わったら、才能ある選手が最適な環境や指導者に巡り合えるためのシステム開発に着手する予定です」
Q2. 活動を始めたきっかけは?
「中学時代、練習試合ですごい変化球を投げるピッチャーに出会ったことです。その選手は地元の公立高校へ進学しましたが、一方で実力はそこまでではなくても、情報のつながりがあるだけで私立の強豪校へ進む選手もいました。
こうした『ポテンシャルのある選手が情報の壁に阻まれる不条理を解消したい』と強く感じたんです。
将来、自分で開発した製品を運営まで手がけられるようになりたいと考えていたとき、コンサルティング会社でのインターンに応募して、今はVentryXの運営をすることで、経営について学んでいます。
この経験を糧に、スポーツの課題をビジネスとテクノロジーで解決していこうと思っています」

Q3. 活動をしている中で、印象的だった出来事は?
「2025年10月に訪れた大阪万博での体験です。ヘルスケアパビリオンで、自分の体の動きや身体能力が数値化される様子を目の当たりにし、これをスポーツの分野に応用できると直感しました。
カメラやスマホの技術をうまく活用すれば、遠方の選手でも自分の能力を客観的なデータとして可視化し、全国へアピールできるはずです。万博で見たテクノロジーの可能性が、それまで抱いていた情報格差解消というアイデアを、具体的なプラットフォーム構想へと進化させてくれました」
Q4. 活動を通して、実現したいビジョンは?
「単なるマッチングにとどまらず、誰もが自分に合った最適な指導者や環境にたどり着けるキャリア支援のかたちを作り上げることです。
そのために、選手が自身の動画やプロフィールをアップロードし、監督やスカウトが検索できる仕組みを構築したいです。これにより、スカウト側の視察コストを削減しつつ、選手のアピール機会を最大化できると考えていて。
さらに将来的にはAIを活用して動画を分析し、適切なアドバイスを受けられるコーチング機能も実装したいです」

Q5. 将来の展望は?
「大学に入ったらリベラルアーツを専攻し、経営学と理工学の両方を深めていきたいです。プラットフォームの運営という『実践』と、人体動作の理論的な探求という『研究』の両輪で活動していくことが目標です。
エンジニアとしての技術力と経営者としての視点、その両方を武器に、スポーツの才能が情報の壁に埋もれることのない豊かな社会を築いていきたいです。持ち前のコミュニケーション能力と、物事を最後までやり切る達成力で、このビジョンを必ず実現させたいと思います」

藤原康太郎のプロフィール
年齢:17歳
出身地:神奈川県 横浜市
所属:神奈川県立横浜国際高等学校、VentryX
趣味・特技:スポーツ観戦、ファッション、コミュニケーション
大切にしている言葉:最後までやり切る
Photo:Nanako Araie
Text:Selna Iwasa






