
こんにちは、現在ニューヨークの大学で演劇を専攻しているみちほです。
この夏は日本に帰国せず、ニューヨークに残ってインターン(※1)をすることになりました。今回は、どうやってその仕事を得たかをお伝えしたいと思います。
※1 CPT(Curricular Practical Training)を使用した学業目的の合法的な就労です。
夏のインターンの申し込みは冬から
アメリカで「夏のインターン」というと1学期(約3ヶ月)〜1年の長期インターンが主流です。アメリカの夏休みは5月半ばから8月末までとかなり長く、その期間にどんなインターンをするかは、学生生活の中でも大きな意味を持っています。わたしはアパートの家賃を払わなければいけないこともあり、夏休み期間中もなるべくニューヨークに残るためにインターンを探すことに決めました。
わたしは演劇業界しか応募していないので他の業界は分かりませんが、5月後半~6月上旬に始まるインターンは、早いところだと1月、遅くても3月末に締め切りになります。そのため、年明けから求人サイトをチェックし始め、そこから約3ヶ月ほぼ毎日複数のサイトをチェックしていました。特に、ニューヨーク市内で夏の間に大学生を受け入れている、演劇の裏方・オフィス関連のインターンはそこまで数が無いので、申し込めるものは全て申し込んだと思います。結果3ヶ月で35個ほどのインターンに申し込みました。

舞台関係の求人サイト
応募に必要なのは履歴書(Resume)、志望理由書(Cover Letter)、場合によっては推薦状や大学の教授や前職の上司の問い合わせ先(Reference)です。わたしの場合、舞台関連の色々な職種を経験してきたので、Resumeには応募先に合わせて掲載する職歴を選び直し、Cover Letterも企業・職種ごとに細かく調整して40パターン作成しました。それらを提出したら、あとは書類選考の結果を待つだけ。早いところだと2週間、遅い会社は2ヶ月も経ってから連絡してきたところもありました。
書類選考を通過すると面接があります。わたしが面接に辿り着いた12社のほとんどは1次面接だけでしたが、3社とは2次面接もしました。ほとんどの面接はフォーマルすぎず、会話を楽しみながらわたしのことを知ろうとしてくれていることが伝わるものばかりでした。ビジネス専攻の友達から話を聞くと、ガチガチの圧迫面接なこともあるらしいので、あくまで演劇・舞台芸術業界の特徴なのかなと思います。質問される内容は志望理由や自分の強み・弱みなどある程度予想できるものが多かった一方で、印象的だったのは「アーティストとしての将来の目標」を複数回聞かれたことです。どの企業も、インターン生がそこでどのように成長し、将来にその経験を生かせるのかを重要視しているのが伝わってきました。
留学生としての苦労
わたしはCPT(Curricular Practical Training)という、F-1ビザ(学生ビザ)を持つ留学生がカリキュラムの一環として専攻分野に関連する企業で実務経験を積むための就労許可制度を利用しています。この制度を利用するには、 大学が提供するインターンの授業に履修登録をする必要があります。
夏休み中は通常の秋・春学期とは別に学費が発生するため、インターンをするためにお金を払わなければならないジレンマがあります。その結果、経済的負担を減らすために無給インターンのオファーが来ても、有給インターンの結果が来ていないという理由で断らなければならず、何度も「日本で働くのもいいかも」と諦めそうになりました。また、CPTでは大学の専攻(わたしの場合は演劇)に関連する仕事しかできません。そのせいで「演劇じゃなくてもいいから似た分野で働きたい」と思っても、そうはできず、絶対に演劇のインターンを得なければならないというプレッシャーに3ヶ月も晒されたのはかなり苦しかったです。
合格してからがスタート
なんとか3ヶ月にわたる戦いを乗り越え、2つのインターンに合格することができました。この夏はShubert OrganizationとThe Nederlander Organizationという、ブロードウェイの劇場運営・演劇プロデュース企業で3ヶ月間働く予定です。インターンが決まった時は「これでやっと解放される」と思いましたが大間違い。そこから大学のアカデミックアドバイザーや留学生オフィスと何度もやり取りを重ね、単位取得や正式なCPT申し込みの手続きを進めなければならず、まだまだ解放されていません。さらに、インターン生だったとしても働き始める前には税関連の書類を何通も記入しなければならず、事前知識がゼロのわたしは大苦戦。留学しながらインターンをしているすべての先人たちに拍手を送りたいです。

働くことになった会社のオフィス
とはいえ、初めて過ごすニューヨークの夏、そして憧れのブロードウェイでのインターンにはとてもワクワクしていますし、全ての努力が意義のあるものだと信じているので、これから先の3ヶ月がとても楽しみです。インターンの様子はまた別の記事で詳しく書ければと思っています。
今回は、わたしのインターン獲得までの道のりをお伝えしましたが、次回は6月に開催される演劇界のアカデミー賞ともいわれる「TONY賞」の授賞式について、詳しくお伝えできればと思います。最後までお読みいただきありがとうございました!
島﨑みちほのプロフィール
ニューヨークの大学に通う東京都出身の大学生。演劇におけるステージマネジメント・プロデュースを勉強中。






