
「気になる10代名鑑」1349人目は、橘雅道さん(19)。大学でジャズサークルの代表を務める傍ら、ポスターやTシャツのデザインなどの創作活動に励む大学生です。依頼されて絵を描くようになってから、それまでと意識が変わってきたという橘さんに、絵を描くようになったきっかけや将来の展望を聞いてみました。
橘雅道を知る5つの質問

Q1. いま、いちばん力を入れている活動は?
「絵を描くことが好きで、イベントのポスター作成やTシャツデザイン、友人へのプレゼントに絵を描くこともあります。パステルやクレヨンの質感を基調として、輪郭線で空間を強調することを意識しています。
最近の傑作は、今年6月に学内の『ICU歌劇団』から依頼されて描いたポスターです。舞台を観た前と後で同じポスターを見るので、モチーフの選び方やネタバレに気を遣いながら、1ヶ月かけて構図を練りました。
あとは、大学の『MMS(Modern Music Society)』というジャズサークルの代表をやりながら、奏者としてジャズピアノを弾いています」
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Q2. 活動を始めたきっかけは?
「中学生のころに、教科書に描いた落書きをクラスメイトに褒められたことがあって。そのとき、もちろん嬉しい気持ちもありつつ、正直落書きなんて大した絵ではないと思っていた節もあり、もっと褒められるような絵を描きたいと思ったんです。
高校1年生で文化祭のポスター制作を頼まれてから、依頼されて絵を描くことが増えました。そのなかで、描く絵に変化が生まれた気がしていて。
それまでは、落書きや模写など自己満足のために描いていたものが、他人のための絵になったんです。ポスターを描く回数を重ねることで心に余裕が生まれ、絵を見る人を意識して描くようになりましたね」

Q3. 自身のクリエイティブに影響を与えたものは?
「小さいころから人間が好きで、よく人間観察をしていました。授業中に、先生の仕草とか癖とかを目で追って……。その影響か、人を面白おかしく描いている絵が好きです。CDやライブのポスターなど、シンプルな線で人を描く絵に見入ってしまいますね。
あとは、漫画『ブルーピリオド』とか小説『楽園のカンヴァス』を読んで、絵を描く精神性について学びました。人のために絵を描くとはどんなことか……。読み終わったときは、何か突き動かされるような感覚でした」
Q4. 活動するうえで、大切にしていることは?
「遊び心を忘れないようにしています。
見た人が笑えるようなユーモアを絵に混ぜたり、はっきりとしたメッセージを絵に込めたり……。人に見られることを前提とした創作活動は、それまでの自己満足で描いてきた絵と性質が全く違います。だからこそ、依頼されて制作するときでも、自分らしさの代名詞である遊び心を忘れないようにしたいんです。
あとは、関係性のなかで描いていくことも意識していて。自分の中に、色の配置の比率があるんです。モチーフや要素の関係性で色や配置を決めていくので、はじめから頭の中に完成図があるわけではありません。落書きとか自分のために描いてきた絵とか、偶然性から生まれることが多いですね」

Q5. 将来の展望は?
「夢は、エンドロールに名前が載ることです。
映画のエンドロールを見て『この制作物の裏にはこんなにいっぱい人がいるんだ』と驚きました。世界に向かって『自分はこれに関わりました!』と言えるなんて、誇らしいだろうなと思いますね。
実は、この夢は一度叶っていて(笑)。ポスターを依頼してくれた大学の歌劇団が、劇のエンドロールに自分の名前を載せてくれたんです。でも何度載ってもきっと嬉しいでしょうね。
最近は依頼されて描くことが増えてきて、絵を仕事にする可能性が見えてきました。依頼されるたびに、『絵を仕事にするとはこういう感触なんだろうな』と思うようになって。
でも、教科書に落書きしていたような、自己満足で描いていた絵も忘れたくはありません。絵を描くこともジャズ音楽も、どちらもそばに置いて暮らしていけたらいいですね」

橘雅道のプロフィール
年齢:19歳
出身地:東京都世田谷区
所属:国際基督教大学教養学部、Modern Music Society
趣味:ピアノ、絵描き、サッカーを見る
特技:人の良いところを見つける
大切にしている言葉:レッツ・エンジョイ・エブリスィング
橘雅道のSNS
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Photo:Nanako Araie
Text:Haru Ninagawa






