Steenz Breaking News

昼間はサーフィン、夜は学校へ。セネガルのサーフィンを通じた女子のエンパワーメントとは【Steenz Breaking News】

昼間はサーフィン、夜は学校へ。セネガルのサーフィンを通じた女子のエンパワーメントとは【Steenz Breaking News】

世の中にあふれる情報から、10代が知っておくべき話題をお届けする「Steenz Breaking News」。今日は、セネガルでおこなわれているサーフィンを通じた女性のエンパワーメントについて紹介します。

アフリカでも盛り上がるサーフィン

サーフィンで有名な地域と聞くと、ハワイやカリフォルニアを思い浮かべる方が多いのではないでしょうか。実は、アフリカでもサーフィンが盛り上がっている地域があります。

そのうちのひとつがセネガルです。セネガルはアフリカの最西端に位置し、北大西洋に突き出したアルマディエ半島はアフリカ本土で最大級の波をつくります。約700kmに及ぶ大西洋沿岸を有しており、初心者からプロまでそれぞれのレベルに合った波が楽しめるそうです。また、セネガルは年中通して温かいため、サーフィン目的で渡航する観光客もいるのだとか。

「サーフィン=白人男性」のイメージはどこからきた?

サーフィンの起源には諸説ありますが、一説には、ハワイやポリネシアの先住民コミュニティに起源があると言われています。しかし、タヒチやハワイなどの島々にヨーロッパからキリスト教宣教師が移住すると、スポーツや踊り、先住民族の慣習は野蛮、不道徳であるとされ、その中でサーフィンも否定的に見られるようになりました。

一方で、19世紀にハワイを訪れた白人たちは、サーフィンにビジネスとしての価値を見出し、富裕層向けのエキゾチックな観光商品として売り出しました。さらに、ワイキキビーチには白人専用のサーフクラブがつくられるなど、白人中心の文化として広がっていきます。

こうした影響から、その後も、雑誌やメディアではサーフィンに関する記事や広告の多くが白人男性によって発信されてきました。

セネガルで始まったサーフィンによる女子の教育支援

そんな中、セネガルに世界中の黒人女性がプロのサーファーになるという夢を実現できるよう支援するNGOがあります。Black Girls Surf(BGS)は2014年に設立され、現在7歳から17歳までの少女にサーフィンを教えています。

 

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創設者のRhonda Harperはアメリカ人のプロサーファーであり、母国で人種差別に直面した経験があります。そこで、彼女はセネガル初の女性プロサーファーであるKhadjou Sambeと協力し、パフォーマンストレーニング、コーチング、サーフセラピーキャンプを提供しています。

 

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Black Girls Surfは、少女たちが教育を受けられるようサポートもおこなっています。彼女たちが提供するサーフアカデミーに参加するには、学校に通うことが条件です。セネガルでは、家族を助けるために学校を辞める少女も少なくありませんが、Black Girls Surfは学費を支援しています。少女たちは日中にサーフィンの練習をおこない、夜は勉強に時間を費やします。

 

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活動は世界に展開中

Black Girls Surfの活動は、これまで構造的な理由でサーフィンの機会に恵まれなかった黒人女性たちの自立や自信の向上につながっています。現在は、米国、セネガル、ナイジェリア、ジャマイカ、シエラレオネ、そして最近では南アフリカなどの国々に支部を展開。また、セネガル、シエラレオネ、コートジボワール、リベリア、ナイジェリア、南アフリカ、コスタリカでサーファーの育成を委託され、2018年以降、400人以上の少女を支援してきました。

2020年東京五輪からオリンピック競技となり、当時は南アフリカ出身の女性選手が銀メダルを獲得するなど、アフリカ内でもさらに盛り上がりを見せているサーフィン。そうした中で、プロサーファーの道と教育の機会、どちらも諦めないための支援が期待されています。

References:
Travel Surf「SURFING IN SENEGAL」
DAZED「Meet the radical Black surf school shaping youth culture in Cape Town」
Ifw「Black Girls Surf 501 (c) (3)」

Text:Hao Kanayama

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Hao Kanayama

ライター

ウガンダ在住。アフリカ専門ライター/音楽フェス・イベントプロダクション等。不条理で不都合な世界だけど、その先にある希望を求めて歩き続ける、アフリカの人々の暮らしをわたしの目線から伝え続けたい。

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